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F1 Topic:エミリア・ロマーニャGPでタイヤ使用ルールが変更。レースの鍵を握るフリー走行後のタイヤ返却

2020年10月30日

 イタリア・イモラで今週末開催されるF1第13戦エミリア・ロマーニャGPは、F1史上初の2日間イベントとして開催される。そのため、通常行われているいくつかの点がほかのグランプリとは異なっている。


 その中で最も重要な変更が週末に使用するタイヤに関するルールだ。通常、グランプリの週末に各ドライバーが使用できるタイヤのセット数は合計13セットだ。しかし、1日イベントが少ないエミリア・ロマーニャGPでは10セットとなっている。その内訳は、ハードタイヤ(C2)2セット、ミディアムタイヤ(C3)2セット、ソフトタイヤ(C4)6セットだ。


 セット数変更にともなって、返却に関するルールも変更されている。通常のフリー走行3回目終了後には2セットのタイヤがピレリに返却されているが、エミリア・ロマーニャGPでは3セットと通常より1セット多く返却しなければならなくなっている。これは予選・決勝を戦うタイヤのセット数を通常のイベントと同様の7セットにするための措置だ。


 13セットのタイヤを供給している通常のグランプリでは、金曜日のフリー走行1回目の開始から40分後に1セットを返却し、フリー走行1回目終了後にさらに1セット、そしてフリー走行2回目終了後に2セットと、初日で合計4セットを返却することになっている。つまり、土曜日以降使用できるセット数は9セットとなり、フリー走行3回目に2セットを返却し、予選・決勝を戦うタイヤのセット数は7セットとなる。


 しかし、エミリア・ロマーニャGPでは1回しかない土曜日のフリー走行でさまざまなデータを取ることを目的してほとんどのドライバーが多くの周回を重ねることが予想されるために、通常のグランプリより1セット多い10セットの状態でフリー走行を開始させる。そのため、予選・決勝を戦うタイヤのセット数を通常のイベントと同様7セットにするには、いつものフリー走行3回目より1セット多い3セットを返却することになった。


 ただし、ここでポイントとなるのは、ミディアム(C3)の使い方、および返却のタイミングだ。ポルトガルGPを見ればわかるように、レースで上位入賞を狙うチームはミディアムでレースをさせたい。そのためには、フリー走行でミディアムのロングランをしなければならない。ロングランをすれば、レースでは使い物にならないので、フリー走行後に返却することになる。


 そうなると、予選Q2で使用できるミディアムは1セットしか残らない。ポルトガルGPではマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が同じ状況で予選を迎えたため、ミディアムでQ2を突破できない場合、レースで新品のミディアムがなくなるというリスクを考えてレッドブル・ホンダはミディアムではなく、ソフトでQ2を突破した。


 通常であれば、ミディアムは週末に3セット供給され、もしミディアムがレースでの勝負タイヤになる場合、金曜日はフリー走行2回目に使用するにとどめ、予選とレースに向けては2セット新品を残すのが常套手段となっている。


 現時点で、イモラでスタート時の有力なタイヤとなるのがポルトガルGPのようにミディアムになるのか、それともアイフェルGPのようにソフトタイヤになるのかはわからない。もし、ミディアムがスタート時の有力なタイヤとなれば、フリー走行後にどのタイヤを返却し、予選以降にミディアムを何セット残すのかが重要な鍵になるだろう。

2020年F1第12戦ポルトガルGP アレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)
2020年F1第12戦ポルトガルGP アレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)



(Masahiro Owari)


レース

11/29(金) フリー走行 22:30〜23:30
スプリント予選 26:30〜27:14
11/30(日) スプリント 23:00〜24:00
予選 27:00〜
12/1(日) 決勝 25:00〜


ドライバーズランキング

※ラスベガスGP終了時点
1位マックス・フェルスタッペン403
2位ランド・ノリス340
3位シャルル・ルクレール319
4位オスカー・ピアストリ268
5位カルロス・サインツ259
6位ジョージ・ラッセル217
7位ルイス・ハミルトン208
8位セルジオ・ペレス152
9位フェルナンド・アロンソ63
10位ニコ・ヒュルケンベルグ35

チームランキング

※ラスベガスGP終了時点
1位マクラーレン・フォーミュラ1チーム608
2位スクーデリア・フェラーリ584
3位オラクル・レッドブル・レーシング555
4位メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム425
5位アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム86
6位マネーグラム・ハースF1チーム50
7位BWTアルピーヌF1チーム49
8位ビザ・キャッシュアップRB F1チーム46
9位ウイリアムズ・レーシング17
10位ステークF1チーム・キック・ザウバー0

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