ホンダがパワーユニットを供給しているレッドブルの活躍を甘口&辛口のふたつの視点からそれぞれ評価する連載コラム。レッドブル・ホンダの走りを批評します。今回はF1第12戦ポルトガルGPの週末を甘口の視点でジャッジ。
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F1第12戦ポルトガルGPでマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が3位表彰台を獲得。これはホンダにとって、2020年シーズン合計11回目の表彰台だった(レッドブル10回、アルファタウリ1回)。
2019年は21戦で11回(レッドブル9回、トロロッソ2回)だったから、今シーズン5戦を残した12戦目での昨年の表彰台獲得数に並んだということは、今シーズンのホンダは昨年を上回る成績を残すことはほぼ間違いないと言っていいだろう。
それを物語るのは、第2戦から11戦連続で表彰台を獲得していることだ。ホンダとして、今年ここまでで表彰台を逃したのは、レッドブル・ホンダの2台に問題が発生した開幕戦のみ。悔やまれるトラブルだった。
ポルトガルGPでは、ピエール・ガスリー(アルファタウリ)の5位も光った。メルセデス、レッドブル・ホンダ、フェラーリに次ぐ5位は、ガスリーが「トップ3チームの後ろの5位というポジションでフィニッシュできたことは小さな勝利のようにも感じている」と言うように、非常に価値のある結果だ。
しかも、ガスリーは金曜日のフリー走行2回目で「バッテリーが燃える」(フランツ・トスト代表)というトラブルを乗り越えての入賞だった。トスト代表も「今回のレースは、金曜日から土曜日にかけて完全に新しいマシンを組み上げるという困難に遭遇したが、メカニックたちは見事に職務をまっとうしてくれた」とスタッフたちの努力を労っていた。
ガスリーの入賞で、アルファタウリはふたりのドライバー合わせて今シーズン合計13回目のポイント獲得となった。チームのシーズン最多入賞回数である17回(2015年)も手の届くところまで来ている。
また今回の入賞で第3戦ハンガリーGPから9戦連続でポイント獲得となった。これはトロロッソ時代も含めてチーム史上最多記録を更新中となっている。
5位入賞で10点を加えたアルファタウリのコンストラクターズポイントは77点となり、これもチーム史上最多得点となった。
2021年限りでの参戦終了を発表したホンダだが、レッドブルもアルファタウリも、ホンダのパワーユニットを使用することを第一候補に考えている。いまやホンダの技術はF1でなくてはならない存在となっている。
(Masahiro Owari)