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RB16技術ピックアップ:フロントサスペンションは先々代『RB14』型に回帰。前年型の特異レイアウトから一転
2020年3月12日
技術ウォッチャーの世良耕太氏が、F1プレシーズンテストで走行したレッドブル・ホンダの2020年型マシン『RB16』で気になった技術的ポイントを解説。今回は特異だった2019年型から2018年型に回帰したフロントサスペンションにフォーカスする。
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レッドブルの2019年型F1マシン『RB15』はフロントサスペンションのレイアウトが特異だった。アッパーウィッシュボーンのアップライト側取り付け点がダブルピボットになっていたのだ。一般的にはシングルで、V字型をしたウィッシュボーンの交点をアップライトに取り付ける。
RB15は一見するとV字だが、実際にはV字の一体パーツではなく、I字のリンクを2本、アップライトにそれぞれ取り付けるレイアウトだった。I字のリンクの延長線上にできる仮想の交点を外側に持っていくために、このようなレイアウトを採用したのだろう。
上下ウィッシュボーンのアップライト側取り付け点(または仮想点)を結んだ線(転舵軸)の延長が地面に接する点の、タイヤ中心からのオフセットを“スクラブ半径”と呼ぶ。
オフセットがタイヤ中心の外側(ネガティブ)にできるか、内側(ポジティブ)にできるかによって、ブレーキング時のトー(上から見たときのタイヤの向き。前広がりはトーアウト、その逆でハの字になるのはトーイン)変化を設定するパラメーターとして用いたりする。
また、スクラブ半径は転舵した際のキャンバー変化量にも影響する。レッドブルRB15はダブルピボットにして仮想点を外にすることで、転舵した際のキャンバー変化を(ネガティブ側に)大きくしようとしたのだろうか。低速コーナリング時のタイヤ接地面積を稼いでアンダーステアを解消するために……。
RB15は2018年のRB14に比べて、アッパーウィッシュボーンのリヤレッグがフロントレッグに比べて低い位置にレイアウトされていた。一般的にいえば、アンチダイブを強くしたようにも受け取れる。制動時のノーズダイブを抑える方向で、フロントウイングと地面の間隔が過度に小さくならないようにするためだ(限度を超えるとダウンフォースを一気に失うので)。
同じアングルで比較できる写真が手元にないのではっきりしたことは言えないが、2020年のRB16は2018年までのコンセプトに回帰したように見える。ダブルピボットだったアッパーウィッシュボーンはシングルピボットに戻っているし、アッパーウィッシュボーンの傾斜はRB15ほど強くなく、RB14に近いように見える。
RB15で新しい方向にトライしてみたものの狙いどおりの効果を得ることができなかったか、別の方策で似たような効果を得られることになったので、フロントサスペンションのレイアウトに関しては元に戻したのだろうか。メリット/デメリットを総合的に判断しての、RB14への回帰だろう。

(Kota Sera)
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