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「フェラーリは女性ドライバーの機会を後押ししている」とWシリーズCEOが育成計画を支持

2020年1月23日

 女性ドライバーのみで争われる『Wシリーズ』のCEOを務めるキャサリン・ボンド・ミューアは、フェラーリが女性ドライバーを『フェラーリ・ドライバー・アカデミー』(FDA/フェラーリの若手育成プログラム)に入門させると決定したことは、単なるマーケティング戦略ではないと考えている。


 フェラーリは最近、ミック・シューマッハー、ジュリアーノ・アレジ、エンツォ・フィッティパルディに加えて、シャルル・ルクレールの弟であるアーサー・ルクレールをFDAに迎えることを発表した。スクーデリア・フェラーリのチーム代表を務めるマッティア・ビノットは、アカデミーに女性ドライバーを迎えるのにそれほど長い時間がかからないことを期待していると語っている。


 しかし、この発言は一部では良い受け止め方をされなかった。ドイツ出身のドライバーであるソフィア・フローシュは、ビノットの発言は女性ドライバーの真の才能を認めたというよりは、多様性の実現を目的とした“マーケティング”にすぎないと退けた。


 一方ボンド・ミューアは、フェラーリがモータースポーツにおける女性の才能育成を決めたことは、大きな前進であると主張している。


「私はこれが単なるマーケティングプランであるとは思いません」とボンド・ミューアは今週『Crash.net』に語った。


「彼らは本当に純粋に、女性ドライバーをF1に起用できるのかを見たいのだと思います。もちろん、私はWシリーズからF1ドライバーが生まれることを期待しています」


「フェラーリがソーシャルメディア上で批判を受けたことは知っていますが、私たち思い返してみる必要があります。1年前を振り返ってみれば、高いレベルでモータースポーツに参加していた女性ドライバーはそれほど多くはいませんでした」


「モータースポーツ界の女性ドライバーについて書かれた記事の量は、現在よりもずっと少なかったのです。その点は称賛されるべきだと思います」


「女性ドライバー全員にとって良いタイミングが訪れており、フェラーリはその機会を後押ししようとしているのだと考えています。彼らが若いスターを引きつけ、彼女たちをアカデミーに迎え、F1に女性ドライバーを送り込んだ初のチームとなったら、率直に敬意を払います」


 Wシリーズの初代王者となったジェイミー・チャドウィックは、ウイリアムズ・ドライバー・アカデミーの一員としてすでにF1パドックへ一歩踏み入り、チームで開発とシミュレーター作業に従事している。


 またWシリーズには出場していないものの、2019年はFIA-F2に参戦し、アルファロメオF1チームの開発ドライバーを務めたタチアナ・カルデロンは、2020年の全日本スーパーフォーミュラ選手権に参戦することが発表された。またカルデロンは、キャサリン・レッグ、アナ・ベアトリス、クリスティーナ・ニールセンとともに女性のみのチームを組み、今週末のデイトナ24時間レースに参戦する予定だ。


 FIAはインディ・ライツ、フォーミュラ・ルノー・ユーロカップ、ユーロフォーミュラ・オープンといったシングルシーターのチャンピオンシップを同等に扱うようシステムを改定している。F1に参戦するためにはスーパーライセンスポイントが40ポイント必要だが、Wシリーズではチャンピオンに15ポイントを、スーパーフォーミュラでは25ポイントを付与することが決まっている。

Wシリーズの初代王者に輝いたジェイミー・チャドウィック
Wシリーズの初代王者に輝いたジェイミー・チャドウィック

ThreeBond Drago CORSEからスーパーフォーミュラに参戦することになったタチアナ・カルデロン
ThreeBond Drago CORSEからスーパーフォーミュラに参戦することになったタチアナ・カルデロン



この記事は f1i.com 提供の情報をもとに作成しています



(autosport web)


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