ニュルブルクリンクで２台そろっての完走を果たしたジョーダンチーム。それから日をおかずに、今度はマニ−クールで行われるフランスＧＰに向けてＥＪ１３を準備しなくてはならなかった。
　ジョーダンは期待を持ってこのレースに臨もうとしている。このコースには、チームにとっていい記憶と悪い記憶とがあるのだ。１９９９年には、ハインツ-ハラルド・フレンツェンが見事な優勝を遂げた。そして去年は、ジャンカルロ・フィジケラがプラクティス中に大事故を起こし、レースを欠場することになった。
　ラルフ・ファーマンは、ニュルブルクリンクでまた完走できたことで、ポジティブな気持ちになっている。レースでは１１位でフィニッシュしたが、予選でも健闘し、１３位のチームメイトからほんのコンマ３秒弱遅れの１４位グリッドを獲得した。
「マシンにもＦ１そのものにも慣れてきて、この前のレースでは、かなりポジティブな週末を過ごせたよ」と、ファーマンは語った。「ジャンカルロのタイムからコンマ３秒以内で予選を通過できた。レースではポイントは獲れなかったけれど、信頼性には勇気づけられたし、いい走りができて楽しかったよ。フランスでもこの調子で頑張って、いくらかポイントが獲れればいいな」

　一方ジャンカルロ・フィジケラは、ヨーロッパＧＰでは１２位だった。とりたてて喜ばしい成績ではないが、信頼性という点では間違いなく好ましい結果だ。しかし、マニ−クールでのフィジケラのこれまでの成績は、とても優秀とはいえない。１９９７年にデビューして以来、９位に３回入っているが、それがこのコースでの最高の成績なのだ。去年はプラクティスで大事故を起こし、レースをスタートすることさえできなかった。
「フランスは僕らにとって難しいレースになるかもしれないね。僕らのマシンは、暑いコンディションではちょっと苦しいし、そのせいで、マニ−クールのようなとても“テクニカルな”サーキットでは、困難な事態になりかねない」と、フィジケラは語る。「僕は奇跡は期待していないよ。歴史が繰り返して、１９９９年のときのように、濡れたコースでジョーダンが優勝するというようなことがないかぎりはね！　僕のモチベーションは変わっていない。Ｆ１マシンをドライブするときには、いつだって１０１％の力で臨んでいるし、それに、チームが僕にコンペティティブな車を与えるために、頑張って働き続けていることもわかっているからね。というわけで、新しいパッケージができるときまで、作戦面と信頼性の確立のために、しっかり働き続けなくちゃならないと思う」

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