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ホンダF1の足元支えるアシックス。山本雅史MD&田辺豊治TD「いい仕事は足もとから」

2019年11月6日

2019年からHonda F1のパートナーとしてスタッフをシューズ&ウェアで支えているアシックス。autosport本誌や映像でロゴを見かけたことがあるはず。 


今回はシューズにテーマを絞りおなじみのキーパーソンふたりにズバリ、履き心地を聞いてみました!


●プロフィール
山本雅史(Masashi YAMAMOTO)/Honda F1 Managing Director
2019年4月からHonda F1マネージングディレクターに就任。これまでHondaのモータースポーツ部長として2輪・4輪を問わず、さまざまな強化に取り組んできた手腕をF1でも発揮している。


田辺豊治(Toyoharu TANABE)/Honda F1 Technical Director
2017年まで米インディカーでHondaのシニアマネージャーを務め、18年からHonda F1プロジェクトのテクニカルディレクターとしてF1のレース現場で指揮を執る。Honda F1の第2期ではゲルハルト・ベルガーのエンジン担当エンジニアを務めていた。


※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ 


──アシックスにはどんなイメージを持っていましたか?
山本雅史マネージングディレクター(以下、山本MD):ずっと、あの「アシックスストライプ」のイメージが強いですね。


田辺豊治テクニカルディレクター(以下、田辺TD):僕も同じです。中高校生のときに、体育館でバレーボール部のメンバーが履いているのを見て、その印象が残っています。僕はバレー部ではなかったですが、スポーツ、シューズ、アシックス、と連想しますね。


──履いてみて、いかがですか?
山本MD:2015年にホンダがF1に復帰したときのチームの指定のシューズがアシックスで、そこから本格的に長い時間、アシックスを履くようになったのですが、イメージどおりでした。歩きやすくて足への負担が少ないし、フィット感がいいから履き心地もいい。そしてなにより、「瞬間ダッシュ」ができる(笑)。


パドックでなにかあったらパッと動き出せるんです。走る速さは別ですよ(笑)。僕にとっては前に推進する動きを出しやすいのがいいシューズで、これは瞬間ダッシュしやすいから、すごくありがたい。2輪のHRCが先にアシックスさんとパートナーシップを組んでいて、このワーキングシューズの評判は聞いていたので紹介してもらったのですが、実際に履いてみて、「あ、こういうことね」と。


──ホンダのほかのスタッフからの評判はいかがですか?
田辺TD:我々エンジニアは歩くことが結構多いんです。僕の場合はデスク、ピット、ホスピタリティを行ったり来たりしています。スマホで見てみたら、先日の鈴鹿の決勝日だけで約1万5000歩、歩いていました(笑)。


ほかのメンバーは立ち仕事も多いので、とくに足の裏に負担がかかりやすいのですが、このシューズは軽くてクッション性がいいので、足への負担が少なくて歩きやすいし、ラクだというふうに言っていますね。通気性の良さも足で感じます。朝からずっと履いていますので、そこも大事。快適に作業ができていますね。


──その意味だと、エンジニアは体力勝負的なところもありそうですね。
田辺TD:走るのは金土日の3日間ですが、その前からサーキットに入って、ピットの設営をしたり、パワーユニット(PU)の運搬や開梱・梱包をしたりします。そして、デスクとピットを行ったり来たりですから、体力勝負の面もありますね。暑かったり寒かったりすることも含めて、厳しい条件でカラダも使う仕事をしています。


──「疲れない、疲れにくい」ということが、仕事のよりいいパフォーマンスにつながると言えるのでしょうか?
田辺TD:目に見えないし、その効果を計るのは難しいですが、カラダに疲労の蓄積があると、思考・集中力が落ちたりすることがあると思います。これはどの仕事でも同じだと思いますが、我々のケースだと、PUのパフォーマンスを最大限に発揮させようとするときに、知らないうちに作業が遅れたり、最適なデータに辿り着くまでの思考や計算が鈍ったりといったことが起きやすくなるということが考えられます。疲れない・疲れにくいという環境作りは、エンジニアやメカニックにとってもすごく大事ですね。


山本MD:エンジニア的に効果を数値で言えないのが難しいところだよね(笑)。


──アシックスは、過酷な世界で戦っている方々により高いレベルでパフォーマンスを発揮してもらおうという思いから、モータースポーツにも参画しているとのことで、そこで認められたシューズは一般のさまざまなフィールドのワーカーの方々にもいいものだろうと。
山本MD:その意味では、アシックスさんの狙いどおりじゃないですか(笑)。


──それでは、残りのシーズンへのホンダとしての意気込みをお願いします。
田辺TD:今年の初めからパフォーマンスを上げつつ、先行するメルセデスやフェラーリに追いつけ追い越せでやってきました。夏休み明け以降、フェラーリが再び速くなってきていますが、我々としても残りのラウンドに全力を投入し、パフォーマンスを上げられる項目は入れていくつもりです。


PUの面で調子が良くないということにならないよう、最適なものをチームに提供してドライバーに気持ち良く走ってもらい、来年につなげられるような結果を残りのラウンドで出していきたいと思っています。


山本MD:今年前半はある意味とても充実していました。2勝しましたし、ハンガリーではポールポジションも獲れました。PPは、車体、PU、ドライバー、すべてがマッチしての速さの証明ですからね。ホンダのF1に関係している人たちにとって非常にいい内容だった。


後半、僕らもさぼっているわけではないんですが、低速が苦手なフェラーリがフロントウイングを変えて速くなってきたりしています。残り4戦、ホンダとして出来る最大限のことをして、レッドブルとトロロッソにその状況のなかで最高のPUを積んでレースをしてもらいたいと思っていますし、4戦とももっと上位を狙えるように頑張りたいと思います。

●WINJOB CP209 Boa

作業環境を考慮し、アシックスが長年培ってきた技術とノウハウを惜しみなく投入したワーキングシューズ。アウターソールの意匠とラバー配合を工夫することで、優れたグリップ性を追求。ミッドソールのかかとの部分には、アシックスのスポーツシューズにも採用されている衝撃緩衝材「GEL」(ゲル)を搭載し、クッション性を高めている。


WINJOB CP209 Boa
WINJOB CP209 Boa

WINJOB CP209 Boa
WINJOB CP209 Boa

サイズ:22.5〜28.0、29.0、30.0cm
幅/ラスト:3E相当
質量:約430g(26.5cm)/片足
アッパー素材:人工皮革+合成繊維
アウターソール素材:ゴム底
先芯:ガラス繊維強化樹脂製
価格:12,980円(税込)*
*メーカー希望小売価格


アシックスジャパン株式会社 http://www.asics.com
商品についてのお問い合わせはアシックスジャパン株式会社 お客様相談室まで TEL:0120-068-806



(autosport web)


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