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F1ロシアGP木曜会見:地元グランプリならではの忙しさに笑顔のクビアト。ロシアGP開催地変更の噂については、「どこでも歓迎」

2019年9月27日

 昨年同様、F1第15戦シンガポールGPと2週連続での開催となった第16戦ロシアGP。木曜日のFIA会見は、現在ただひとりのロシア人F1であるダニール・クビアト(トロロッソ・ホンダ)をセンターに、キミ・ライコネン(アルファロメオ)、バルテリ・ボッタス(メルセデス)、ケビン・マグヌッセン(ハース)、そしてランス・ストロール(レーシングポイント)4人を加えた合計5人でスタートした。


 まず地元グランプリとなったクビアト。

2019年F1第16戦ロシアGP木曜会見
2019年F1第16戦ロシアGP木曜会見


「ロシアGPへの準備といっても、2週連続開催だから、そんなにできることはない。シンガポールから帰国して、モスクワで1日のんびり過ごして、水曜日(25日)にソチにやってきた。夕方、ちょっとしたイベントに参加した。さすがにグランプリを前日に控えた今日(木曜日)はいつもより、ちょっとばかり忙しい時間を過ごしている。でも、地元グランプリだから、それはうれしい忙しさだね」


 そんなクビアトに地元ロシアのメディアから、「プーチン大統領がロシアGPをソチからサンクトペテルブルクに移すという計画を立てているようだが、それについて、どう思うか?」という質問が。


「ロシアGPが続くのであれば、どこでやるにしても僕は歓迎したい。サンクトペテルブルクなら、モスクワからも近いから、もっと大勢のロシア人ファンが訪れることだろうね。ロシア人にとってだけでなく、ヨーロッパ各国のF1ファンにとっても、ソチよりも大都市のサンクトペテルブルクなら、直行便があるだろうから、アクセスしやすくなるよね。例えば、フィンランドとか……」


 そこで司会者が、隣に座っていたフィンランド人のボッタスにその件について尋ねた。


「そうだね、サンクトペテルブルクなら、より多くのフィンランド人がやってくるだろう。でも、フィンランドでF1グランプリをやれば、もっと多くのフィンランド人がサーキットに集まるよ!!」


 そして、ライコネンも「僕たちがレースが行われる場所に行くだけ。でも、サンクトペテルブルクのほうがフィンランドから行きやすいのは確かだよ」

■過去2年間のロシアで絶好調な走りを見せていたバルテリ・ボッタス

 ちなみにボッタスは2年前のロシアGPでF1初優勝を遂げ、昨年はポールポジションを取り、チームオーダーをメルセデスが出さなければ、2連覇という相性のいいサーキットだ。


「どうして、この2年間、ここでいい走りができているのかは僕にもわからない。毎年マシンは違うし、それに合わせてセットアップも変えている。でも、たしかにここではコーナーでの挙動に苦しめられたことはほとんどない。とにかくいまは、昨年よりもいい走りをすることに集中したい」

2019年F1第16戦ロシアGP木曜会見 キミ・ライコネン
2019年F1第16戦ロシアGP木曜会見 キミ・ライコネン


 ライコネンは、今回が307戦目のスタートとなる。323戦のルーベンス・バリチェロ、312戦のフェルナンド・アロンソに次いで、3位となる。


「こんなに長くF1を走るなんて、デビューしたときは想像もしていなかった。もっと早く引退するものだとばかり思っていた。実際、僕は1回引退しているしね。将来のことについて、いまは何も考えていない。ここで走る喜びを感じられる限り、続けたいと思っている」


 マグヌッセンもボッタス同様、このソチ・オートドロームとの相性がいい。マクラーレンでの2014年は5位、ルノーでの2016年は7位、ハースの1年目となった2017年こそ13位に終わったが、昨年は予選5位を獲得。レースでは8位入賞を果たした。


「ここは直角コーナーが多く、典型的なフロントエンドのサーキットだからだと思う。通常のサーキットというのは、トラクションが必要になってくるため、フロント寄りのセットアップにすることがほとんどないからね。僕にとっては、走りやすいサーキットかもしれない。オーバーテイクするチャンスもあるしね」


 ストロールへはアップデートされた最新の空力パッケージについての質問が。


「データ上は、とてもいい結果が示されているとエンジニアは言っている。残念ながら、予選では渋滞にはまって、実力が発揮できなかった。さらにレースでチームメイトのはセルジオ(・ペレス)がテクニカルな問題を抱えてレースをリタイアし、僕はパンクに見舞われてしまった。でも、そういう混乱がなければ、マシンはグリップ力が増し、バランスも改善されたから、今後のレースが楽しみだよ」


 果たして、この中でだれが笑い、だれが泣くのか。6回目のロシアGPは現地時間9月27日の午前11時(日本時間17:00)からスタートする。



(Masahiro Owari)


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