ホンダがパワーユニットを供給しているレッドブル、トロロッソの活躍を甘口&辛口のふたつの視点からそれぞれ評価する連載コラム。レースごとに、週末のレッドブル、トロロッソのコース内外の活躍を批評します。2019年F1第6戦モナコGPを甘口の視点でジャッジ。
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F1第6戦モナコGPでレッドブルのマックス・フェルスタッペンが4位、ピエール・ガスリーは5位、トロロッソのダニール・クビアトが7位、アレクサンダー・アルボンも8位に入り、ホンダのパワーユニットを搭載する4台全車が入賞した。
ホンダの田辺豊治F1テクニカルディレクターも「いままで4台完走はありましたが、4台入賞はなかったので良かった。これまでもそのチャンスはありましたが、予選でミスしたり、レースで不運に見舞われたりして、なかなか持てる力を発揮できないレースが続いていたように思います。今回のモナコGPではレッドブルだけでなく、トロロッソも順調な週末を過ごすことができたことが4台入賞につながったと思います」と、レッドブルとともに高いパフォーマンスを発揮したトロロッソを評価していた。
ホンダのエンジンを搭載するマシンが1つのグランプリで4台同時入賞を果たしたのは、1987年のイギリスGP以来のこと。このときはウイリアムズ・ホンダのナルジェル・マンセルとネルソン・ピケが1-2フィニッシュを飾り、ロータス・ホンダのアイルトン・セナと中嶋悟が3位と4位を獲得した。
また4台揃っての8位以内でのフィニッシュは1991年のイギリスGP以来となる。このときホンダはマクラーレンとティレルにエンジンを供給し、マクラーレンはゲルハルト・ベルガーが2位、セナが4位、ティレルはステファノ・モデナが7位、中嶋悟が8位だった。ただし、この時代は入賞が6位までだったため、4台そろっての入賞は1987年のイギリスGP以来、32シーズンぶりの快挙だった。
しかも、ホンダが2チームに同時供給したのは1987年からのことで、この年のイギリスGPが初めて4台そろっての入賞だった。つまり、今回のモナコGPでの4台同時入賞は、ホンダのF1活動史上2度目の快挙だった。
モナコGPではフェルスタッペンが2番手でチェッカーフラッグを受けながら、レース中のペナルティで5秒加算されて、4位に降格して表彰台は逃したが、この日ホンダは、表彰台よりも大きな収穫を得ていた。
それはメルセデスと優勝争いしたことだ。11周目にピットインしてタイヤを交換したフェルスタッペンは、ピットアウト後に2番手に浮上し、以後66周に渡ってトップのルイス・ハミルトン(メルセデス)と優勝争いを演じた。