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【F1スペインGPの焦点】希少なオーバーテイクを決め、奮闘した“影のMVP”クビアト、緊張感溢れるチームメイトバトルを演じたハース勢の代償

2019年5月14日

 バルセロナでも完璧な仕事ぶりを披露したメルセデスは、開幕以来5戦連続の1-2フィニッシュ。フェラーリは今回も振るわず、予選こそセバスチャン・ベッテルが3番手のポジションを得たものの、レースではマックス・フェルスタッペンに表彰台を奪われてしまった。

 スタート直後のターン1は、イン側からルイス・ハミルトン、バルテリ・ボッタス、ベッテルの3ワイド──。大混乱に陥らなかったのは、ボッタスが賢明に無駄な動きを避けたおかげだ。一方、アウトからボッタスを攻撃しようとしたベッテルは右フロントをロックし、コースの外まで膨らんだ。

XPB Images

 フェラーリにとってさらに不運だったのは、イン側のラインからメルセデスの2台に続こうとしていたシャルル・ルクレールの前にベッテルが戻ってきてしまったこと。いったんはフェルスタッペンの前に出ていたルクレールは勢いを失い、フェルスタッペンがターン2でポジションを取り戻していった。さらに、順調に加速したレッドブルはターン3でベッテルの前へ……。

 スペインGPで起こったすべてを象徴するようなシーンだった。メルセデス攻略が難しいと分かっていて挑戦したベッテル。2台がペースを抑え合うフェラーリ、その横をスムースに駆け抜けていったフェルスタッペン。

XPB Images

 昨年のスペインGPと比べると、ベッテルの予選タイムが0.1秒も変わらないのに対して、フェルスタッペンは0.5秒近く向上。今シーズンの5戦では最もフェラーリに近づいた。レースではフェラーリの悠長な作戦判断に助けられた一面もあるが、ペースはフェラーリと互角──。これはホンダにとっても満足な結果。一方で、開幕4戦を完全制覇してなお、まったく手を緩める様子のないメルセデスは、バルセロナでさらに優位性を誇示した。

 普通に考えれば完成されたマシンほど開発のマージンは小さくなっていくはずなのに、メルセデスの進化は予想以上。フェルスタッペンはトップが少し遠のいたことを感じ、田辺豊治ホンダF1テクニカルディレクターは“甘いものではない”開発競争をあらためて痛感する。

「トップを走っている時ほど、難しい。背中に目標値を掲げてみんなに示しているようなものだから」とは、トト・ウォルフの言葉。今シーズンの彼らは、まるで、シーズン全戦勝利という絶対的な結果を目指しているかのような戦いぶりだ。

 スタート直後の順位変動やフェラーリの戦略によるポジション変更はあったものの、上位グループではやはり、オーバーテイクが難しいバルセロナ。しかし中団グループの熾烈な争い、今回はハース、トロロッソ、マクラーレンがレースを活気づけた。



レース

4/18(金) フリー走行1回目 結果 / レポート
フリー走行2回目 結果 / レポート
4/19(土) フリー走行3回目 22:30〜23:30
予選 26:00〜
4/20(日) 決勝 26:00〜


ドライバーズランキング

※バーレーンGP終了時点
1位ランド・ノリス77
2位オスカー・ピアストリ74
3位マックス・フェルスタッペン69
4位ジョージ・ラッセル63
5位シャルル・ルクレール32
6位アンドレア・キミ・アントネッリ30
7位ルイス・ハミルトン25
8位アレクサンダー・アルボン18
9位エステバン・オコン14
10位ランス・ストロール10

チームランキング

※バーレーンGP終了時点
1位マクラーレン・フォーミュラ1チーム151
2位メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム93
3位オラクル・レッドブル・レーシング71
4位スクーデリア・フェラーリHP57
5位マネーグラム・ハースF1チーム20
6位ウイリアムズ・レーシング19
7位アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム10
8位ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム7
9位BWTアルピーヌF1チーム6
10位ステークF1チーム・キック・ザウバー6

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