F速

  • 会員登録
  • ログイン

【津川哲夫の2019私的新車チェック:メルセデス】個性的&複雑なエアロは今年も継続。課題はやはり持病のブレーキ熱か

2019年2月14日

 真打ちメルセデスW10の登場。予想どおりこれまでの路線を踏襲したロングホイールベース・フラットレーキフロア型コンセプトに変更はない。


 そのなかでも、W09と決定的に違うのがサイドポッドの処理だ。もちろん新規則でフロア上面のエアロが今まで以上に重要性を増したことで、W10のサイドポッドは思い切り狭く車体中心部へ寄せられた。


 この処理は今年、フロントタイヤに当たる空気流のサイドへのブローが難しくなったことでマシン中間部への空気流の確保が難しくなったことを受けたためで、その分、サイドポッドの小型化は避けられないというわけだ。


 W10のリヤ上部はエントリーダクトから後方へはスムースな緩い曲率で、そこから平坦でパワーユニット/エンジンぎりぎりに寄せられたタイトなエンジンカバーへと続いている。エントリーダクト下部から後方へ続くアンダーカットはこれまでのメルセデスの個性的な部分であり、W10でも例外ではなかった。


 もちろん大型化したリヤウイングへの配慮も大きい。それにしてもフロアフロント、バージボード部の複雑さは相変わらずで、フロントタイヤ周りの空気流処理への苦労がうかがえる。


 また、スラットとボーダウイングのマウントステー、そして2本のステーをカナードとスピリッターにあてたミラーステーの処理も面白い。


 フロントサスペンションアッパーアームはアップライトにハイマウントされているのは昨年どおり。フロントウイングフラップは隙間の大きなフラップを使い、5番目のトップエレメントを除き、アタック角が少ないのがいかにもメルセデスエアロだ。ノーズ下のイカヒレスクープも継続搭載し、床下エアロへの典型的な処理が見える。


 盤石のメルセデス陣営だが、それでも今シーズンのエアロ規則でもっとも影響を受けそうなのはダウンフォースやドラッグではなく、ブレーキの温度制御かもしれない。アクスルブローの禁止はホイール冷却スペーサーの搭載にも影響するはずで、持病のブレーキ熱をどのように処理したか興味深いところだ。

メルセデス W10 EQ Power+
メルセデス W10 EQ Power+



(Tetsuo Tsugawa)


レース

4/18(金) フリー走行1回目 結果 / レポート
フリー走行2回目 結果 / レポート
4/19(土) フリー走行3回目 結果 / レポート
予選 結果 / レポート
4/20(日) 決勝 結果 / レポート


ドライバーズランキング

※サウジアラビアGP終了時点
1位オスカー・ピアストリ99
2位ランド・ノリス89
3位マックス・フェルスタッペン87
4位ジョージ・ラッセル73
5位シャルル・ルクレール47
6位アンドレア・キミ・アントネッリ38
7位ルイス・ハミルトン31
8位アレクサンダー・アルボン20
9位エステバン・オコン14
10位ランス・ストロール10

チームランキング

※サウジアラビアGP終了時点
1位マクラーレン・フォーミュラ1チーム188
2位メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム111
3位オラクル・レッドブル・レーシング89
4位スクーデリア・フェラーリHP78
5位ウイリアムズ・レーシング25
6位マネーグラム・ハースF1チーム20
7位アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム10
8位ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム8
9位BWTアルピーヌF1チーム6
10位ステークF1チーム・キック・ザウバー6

レースカレンダー

2025年F1カレンダー
第5戦サウジアラビアGP 4/20
第6戦マイアミGP 5/4
第7戦エミリア・ロマーニャGP 5/18
第8戦モナコGP 5/25
第9戦スペインGP 6/1
  • 最新刊
  • F速

    F速 2025年5月号 Vol.3 日本GP号