F速

  • 会員登録
  • ログイン

F1 Topic:チームのために“最善”を尽くさなかったガスリー、チームオーダー拒否でハートレーとの関係にも亀裂

2018年11月15日

 マックス・フェルスタッペン対エステバン・オコン以外にも、F1第20戦ブラジルGPではポジションを巡ってドライバーが争うシーンがレース終盤にあった。それはトロロッソ・ホンダのチームメイト同士だ。レース後にチームのポスピタリティハウスで行われた両者の会見では、ふたりがすれ違う場面があったが、会話をしなかっただけでなく、視線を合わせることすらなかった。

F1ブラジルGPレース後、ひとことも口をきかなかったピエール・ガスリーとブレンドン・ハートレー


 状況はこうだ。11番手を走行していたのがピエール・ガスリーで、12番手を走行していたのがブレンドン・ハートレーだ。どちらも1ストップ作戦だったが、ユーズドのスーパーソフトタイヤでスタートしたガスリーは、22周目にピットインしてミディアムタイヤでロングランしていたのに対して、ハートレーはミディアムでスタートし、ピットストップを最も遅い49周目まで引っ張って、新品のスーパーソフトタイヤに履き替えて、あっという間にガスリーに追いついた。


 ここでチームはガスリーに、ハートレーにポジションを譲るように無線で再三指示を出すが、ガスリーは無視し続けた。最終的に残り2周(周回遅れなので、彼らの69周目)となったところで、ポジションは入れ替わったが、それはガスリーが譲ったというよりも、燃費がきつくなったので、完走するためにペースを落とさざるを得なかったからだった。


 レース後、ガスリーは「ポイントを取りに行くためなら理解できるけど、どのみち今日の僕たちは11番手、12番手、13番手だったのだから、ポジションの入れ替えは必要なかったと思う」と、チームオーダーを受け入れなかった理由を説明した。そして、こう続けた。


「彼の方が速かったのなら、彼は自分の力で僕をオーバーテイクすれば良かった。そうしてもかまわないとチームに伝えたけど、彼はなかなか抜いていかなかった」


 しかし、このときハートレーは抜けなかったのではなく、抜かなかったのだ。


「チームメイトに追いついたら、取るべき道は3つしかない。自由にレースをするか、ポジションをホールドするか、チームの判断によってどちらかが譲るかだ。だから、僕はチームに尋ねた。そうしたら、チームは彼が僕を先に行かせてくれることになっていると言ってきた。だから、僕はアタックしなかった。彼が僕を抜かせなかったのは、なぜなのかはわからないけどね」とハートレーは語っている。

■「僕はレースをするためにここにいる」と語るピエール・ガスリーだが……

 では、チームが指示した直後に、ガスリーがハートレーにポジションを譲っていたら、ハートレーは10番手に届いていたのだろうか。


「いや、ポイントは難しかった。今日の僕たちはザウバーはもちろん、ハースとフォース・インディアにもまったく歯が立たなかった」


 それでは、ガスリーが言うように、トロロッソ・ホンダはポジションを入れ替える必要はなかったのか。


 確かに10位でフィニッシュしたセルジオ・ペレス(フォース・インディア)とハートレーとの差は50秒あったのだから、早々にポジションを入れ替えていても入賞は難しかった。


 だが、それは結果論で、ハートレーがガスリーに追いついた時点ではまだ何が起きるかわからなかった。もし、前を走るマシンがスピンするかもしれないし、マシンが不調になるかもしれない。またはペナルティを受けるようなことをして、レース後に何秒か加算されることだってある。


 チェッカーフラッグが振られるまで、少しでも前との差を詰めておくことは、レースの世界では当たり前のこと。


 ガスリーはレース後、「僕はレースをするためにここにいる」とチームオーダーを否定するかのような発言をしたが、そのチームオーダーを2018年シーズンに享受してきたのは、ガスリーのほうではないか。


 2019年シーズン、トップチームへ行くガスリー。レッドブルでは今回のような行動はおそらく許されないだろう。



(Masahiro Owari)


レース

4/18(金) フリー走行1回目 22:30〜23:30
フリー走行2回目 26:00〜27:00
4/19(土) フリー走行3回目 22:30〜23:30
予選 26:00〜
4/20(日) 決勝 26:00〜


ドライバーズランキング

※バーレーンGP終了時点
1位ランド・ノリス77
2位オスカー・ピアストリ74
3位マックス・フェルスタッペン69
4位ジョージ・ラッセル63
5位シャルル・ルクレール32
6位アンドレア・キミ・アントネッリ30
7位ルイス・ハミルトン25
8位アレクサンダー・アルボン18
9位エステバン・オコン14
10位ランス・ストロール10

チームランキング

※バーレーンGP終了時点
1位マクラーレン・フォーミュラ1チーム151
2位メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム93
3位オラクル・レッドブル・レーシング71
4位スクーデリア・フェラーリHP57
5位マネーグラム・ハースF1チーム20
6位ウイリアムズ・レーシング19
7位アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム10
8位ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム7
9位BWTアルピーヌF1チーム6
10位ステークF1チーム・キック・ザウバー6

レースカレンダー

2025年F1カレンダー
第5戦サウジアラビアGP 4/20
第6戦マイアミGP 5/4
第7戦エミリア・ロマーニャGP 5/18
第8戦モナコGP 5/25
第9戦スペインGP 6/1
  • 最新刊
  • F速

    F速 2025年5月号 Vol.3 日本GP号