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【ホンダF1辛口コラム】レッドブルとの契約で注目集まるPUパフォーマンス。オーストリアではトラブルは許されない

2018年6月29日

 ホンダとレッドブル・レーシングの契約が発表された直後のF1フランスGPで、トロロッソ・ホンダは期待外れの結果に終わった。F1速報WEBの連載「トロロッソ・ホンダF1辛口コラム」の筆者Nick Richards氏が、フランスGPでのチームの戦いを辛辣にレビューする。


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 F1フランスGPに意気揚々と乗り込んだホンダだが、ポール・リカールでの週末は散々な結果に終わった。


 レースウイークエンド直前に、ホンダにとって非常に喜ばしいニュースが発表された。レッドブル・レーシングに対し2019年から2年にわたりパワーユニット供給を行うことで合意がなされたのだ。

2018年F1フランスGP 2019年からの提携が決まったレッドブルとホンダ

 当然のことながらポール・リカールではこの話題で持ち切りであり、ホンダのパフォーマンスにいつも以上に大きな注目が集まった。しかしこの週末、トロロッソ・ホンダは期待されたような結果を出せずに終わった。


 ピエール・ガスリーは金曜は旧スペックのパワーユニットを使用、FP1で8番手と好発進。一方のブレンドン・ハートレーはターン6でスピンし、デプロイの問題を訴え、15番手に終わった。午後のFP2ではガスリーは10番手、ハートレーは再び15番手にとどまった。さらにハートレーのパワーユニットには問題が発生、FP3を前にパワーユニットの6エレメントすべてが新しいものに交換された。


 土曜からは2台ともカナダでデビューした最新スペックのパワーユニットで走行するため、パフォーマンスが大きく向上するものと期待された。FP3は雨でほとんど走行できず、実質的に予選はぶっつけ本番となり、全員が不透明な要素を抱えながらのアタックとなったが、ここでトロロッソ・ホンダは、改善していく路面コンディションを正しく予測することができなかったようだ。


 ハートレーは17番手でQ1敗退、ガスリーはQ2ではQ1の自己ベストタイムを更新することができず、14番手。チームもドライバーも予選でいい仕事ができなかったがために、決勝が苦しい展開になることは確定的だった。


 基本的には誰もが1回ストップで走り切ると思われるレースで、ガスリーが入賞圏内に入るのが困難なことは明らかだったが、彼は真のレースペースを示すことすらなくレースを終えた。1周目のターン4でエステバン・オコンとクラッシュし、その場でリタイアしたためだ。


 グリッド降格により最後尾スタートとなったハートレーは、レースの間ずっと最後方周辺を走り続けた。チームが雨の訪れをいつまでも諦めることができなかったため、ハートレーは過度に長いスティントを走らされ、最終的に14位という、ぱっとしない結果に終わった。


 トロロッソ・ホンダには今シーズン最初から変わらない事実がひとつある。いいパフォーマンスを一貫して発揮する力がないということだ。バーレーンとモナコでは高い競争力があり、ビッグ3のすぐ下の位置にいた。だが、それ以外はウイリアムズ、ザウバー、マクラーレンの後方グループで苦戦している。


 その原因がトロロッソ側にあるのか、ホンダ側にあるのかは、来年には明らかになるだろう。レッドブル・レーシングは非常に力のあるチームだ。来シーズン、彼らが低迷する週末があるとすれば、ホンダのパワーユニットが原因であることは間違いない。


 その前に、オーストリアのパワーサーキット、あるいは次のシルバーストンで、なんらかのヒントは得られるかもしれない。オーストリアはレッドブルにとってホームグランプリだ。オーナーのディートリッヒ・マテシッツの前で、ホンダはパワーユニットのポテンシャルを示す必要がある。再びトラブルなど発生しようものなら、レッドブルとの新しい関係が、本格的に始まる前から深刻なダメージを受けることになるだろう。

2018年F1オーストリアGP木曜 トロロッソのガレージ



(Nick Richards)


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