最新記事
- アストンマーティン育成のクロフォード、2026...
- デビューを果たした思い出の地でチームベスト...
- FIA、2024年F1コストキャップ審査の結果を発...
- 後継者候補のベアマンがフェラーリに実力アピ...
- ホンダF1初優勝から60年を記念し角田裕毅が『...
- マーシャルへのデブリ回収の指示は取り消され...
- 「この巻き返しには大きな意味がある」「10秒...
- 「走っていて最高の感触だった」「できる限り...
- レッドブル、ドライバーラインアップの決断を...
- 「ピット戦略自体は悪くなかった」詳細は語ら...
- 【F1第20戦決勝の要点】新人ベアマン、優勝経...
- 【ポイントランキング】2025年F1第20戦メキシ...
【F1フランスGP 無線レビュー】ベッテル「また1コーナーでレースを失ってしまった。みんなゴメン」
2018年6月27日
セバスチャン・ベッテル(以下、VET)「ノーズダメージ! ノーズにダメージだ!」
スタート直後のターン1でベッテルとバルテリ・ボッタスが接触した瞬間、フランスGPの優勝争いは決まったようなものに見えた。しかしベッテルとボッタスは諦めていたわけではない。交換したソフトタイヤで最後まで走り切り、ルイス・ハミルトンのスーパーソフトが終わりを迎えるときに彼のピットストップウインドウ内にいれば、逆転は可能だからだ。
フェラーリ(以下、FER)「HAM(ハミルトン)とは18.9秒差。20秒以内に留まる必要がある。良くやってるよ、やれるぞ!」
レース序盤、ベッテルはまだ“優勝争い”をしていた。タイムシートの上で計算上の優勝争いをしていたのだ。
しかし、ベッテルはボッタスとの接触の責任を問われ5秒加算ペナルティが科された。そして優勝にこだわらないのであれば、最後まで走り切るよりももう一度ピットストップを行い最後にウルトラソフトに履き替えてプッシュするという手も残されていた。
FER「5秒加算ペナルティを受けた。レースに集中しよう。後でピットインするかどうかはまた後で伝えるよ」
ベッテルは中団勢を1台ずつ次々に抜いていく。
FER「落ち着いていけ。次はPER(セルジオ・ペレス)だ。K1を使っても良いぞ」
FER「HAMは25秒前方だ。次はLEC(シャルル・ルクレール)。プッシュし続けろ」
FER「VER(マックス・フェルスタッペン)とは23秒差。プッシュし続けろ」

チームからベッテルには、上位勢とのギャップと彼らのラップタイムが逐次伝えられていた。
FER「HAMは36.4、VERは36.7だ。RIC(ダニエル・リカルド)は37.2。君は良くやっているよ。(ブレーキ・バイ・ワイヤの)マイグレーションをマイナス4にすれば助けになる」
VET「VERのペースは?」
FER「VERは35.9。RICがピットインするぞ、エンジン1」
しかし35周目を過ぎると後方からは第1スティントを長く引っ張り新品のスーパーソフトに履き替えてハイペースで走るキミ・ライコネンが追い付いてきた。38周目にはライコネンに前を譲ると、ベッテルはもう一度ピットストップをして確実に5位をキープすることに頭を切り換えつつあった。逆に言えば、タイヤのマネージメントには不安があったのだ。
VET「後ろとのギャップは?」
FER「BOT(ボッタス)は23.5秒後方。ピットインしても彼の前になる」
VET「リヤタイヤは厳しい状況ではないけど、36秒1では走れない。ピットインする必要があるなら今ピットインした方が良いと思う」
FER「OK、ちょっと待ってくれ」
VET「ピットインすれば簡単にペースアップできるんだ」
FER「しかしピットインすればその場で5秒ペナルティを受けるからボッタスの後ろになってしまう。36.4が彼のペースだ」
VET「ピットインして彼の後ろからプッシュしてもいい」
フェラーリ勢がそんなやりとりをしていた矢先、ペースの上がらないボッタスが先にピットインに動いた。フロアにダメージを負っていたボッタスは、ダウンフォースを失い空力バランスが変わったことでタイヤ摩耗が進み、バイブレーションも出ていたのだ。
これでベッテルもピットインを決断する。
FER「BOTがピットインした。だからフリーピットストップができる。我々もピットインしてここから予選(の走り)だ」
5番手のままコースに戻ったベッテルは、中古のウルトラソフトで猛プッシュ。しかし残り周回数は前のダニエル・リカルドを追いかけるのに充分ではなかった。最終ラップにアタックを行ないセクター1、セクター2とファステストを刻んだものの、セクター3にはランス・ストロールのタイヤバーストとスロー走行のフェルナンド・アロンソによるイエローがまだ残り、ファステスト更新はならなかった。
FER「P5、素晴らしいリカバリーだったよ」
VET「また1コーナーでレースを失ってしまった。前を閉じられて行き場をなくしてしまったんだ。BOTもポジションを守ろうとしたし僕はHAMのすぐ後ろにいたから。みんなゴメン」
失ったレースは元には戻らない。しかし実質ノンストップの戦略でソフトタイヤの走行だったとは言えハミルトンとのギャップが開いてしまったベッテルは、レッドブル勢と表彰台を争うこともできなかった。1コーナーでの接触以上に、フェラーリとベッテルが抱える問題は大きかったはずだ。
(Mineoki Yoneya)
関連ニュース
| 10/25(土) | フリー走行1回目 | 結果 / レポート |
| フリー走行2回目 | 結果 / レポート | |
| 10/26(日) | フリー走行3回目 | 結果 / レポート |
| 予選 | 結果 / レポート | |
| 10/27(月) | 決勝 | 結果 / レポート |
| 1位 | ランド・ノリス | 357 |
| 2位 | オスカー・ピアストリ | 356 |
| 3位 | マックス・フェルスタッペン | 321 |
| 4位 | ジョージ・ラッセル | 258 |
| 5位 | シャルル・ルクレール | 210 |
| 6位 | ルイス・ハミルトン | 146 |
| 7位 | アンドレア・キミ・アントネッリ | 97 |
| 8位 | アレクサンダー・アルボン | 73 |
| 9位 | ニコ・ヒュルケンベルグ | 41 |
| 10位 | アイザック・ハジャー | 39 |
| 1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 713 |
| 2位 | スクーデリア・フェラーリHP | 356 |
| 3位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 355 |
| 4位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 346 |
| 5位 | ウイリアムズ・レーシング | 111 |
| 6位 | ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム | 72 |
| 7位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 69 |
| 8位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 62 |
| 9位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 60 |
| 10位 | BWTアルピーヌF1チーム | 20 |
| 第19戦 | アメリカGP | 10/19 |
| 第20戦 | メキシコシティGP | 10/26 |
| 第21戦 | サンパウロGP | 11/9 |
| 第22戦 | ラスベガスGP | 11/22 |
| 第23戦 | カタールGP | 11/30 |


