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毒舌パドック裏話 F1シンガポール編:ホンダF1を率いる人たちが学ぶべき教訓

2017年9月25日

 ちょっと毒舌なF1ジャーナリストがお届けするF1の裏話。シンガポールGP編です。

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「VER took #Kimi7 out and then he went to #Seb5 #SingaporeGP」(マックス・フェルスタッペンがキミ・ライコネンをやっつけ、さらにセブ(セバスチャン・ベッテル)に突っ込んだ)。シンガポールGPのレース中、スクーデリア・フェラーリの公式ツイッターアカウントに、こんな投稿が上がった。

 2台のフェラーリとマックス・フェルスタッペンのレッドブルが一瞬にして消えたコース上でのクラッシュは、確かに衝撃的だった。だが、このツイートがフェラーリにもたらしたダメージは、それ以上に大きかったかもしれない。

 これを見た人々は、すぐにこのツイートを嘲笑するリプライという形で反応した。どうやらこの投稿は、スクーデリアの学生インターンが上げたものらしい。だが、むしろ私にとって興味深いのは、明らかにF1について無知な人物による軽率な発言が黙殺されず、かくも大きな騒ぎになりうるということだ。

 一瞬の不注意によって生じたこの小さな嵐は、特にスポーツの世界で、ほんの些細なことでもおおげさにニュースとして取り上げる最近の傾向の顕著な例だ。そして、シンガポールでの記者会見の発言を聞く限り、ホンダのF1プロジェクトを率いる諸氏も、この教訓から学ぶ必要があるだろう。

 トロロッソにパートナーになってもらうことで、ホンダは少なくともあと3年間、F1にいられることになった。これはマクラーレンとの離婚劇の落とし所として、エレガントな良い解決方法だった。それだけに、さすがに今回ばかりは、ホンダも今後の目標についてあまり大きなことは言わないだろうと思われていた。

 しかし、技術面では多少なりとも進歩しつつあるのとは裏腹に、ホンダの上級管理職はまたぞろ同じ失敗を繰り返した。彼らは会見で言うべきこと、言ってはならないことについてアドバイスを受けなかったか、あるいはそのアドバイスを聞き流してしまったようだ。

 山本雅史モータースポーツ部長は、いきなりマクラーレンの仕事のやり方についての当てこすりを投げつけた。「マクラーレンと仕事をしてみて、彼らが組織のしっかりとした、たいへん大きな会社であることが分かった。それゆえに、彼らにはとても大きな力があるが、変化への適応は難しいかもしれない」

 そして、来季の展望をたずねられた彼は、驚くべき予想を述べたのだ。「私たちのスピリット、ホンダのスピリットが復活するだろう。来年の目標はグリッドの上の方でトップ3を争うことだ」

 直接的な論評は控えよう。だが、たとえば私が、来年は億万長者になって、スカーレット・ヨハンソンと結婚することを目指すと言ったら、周囲の人々にどう思われるだろうか。ホンダがF1にとどまることについては、関係者の誰もが素直によろこんでいる。ただ、正直な話、会見に臨んだ要職の方々が、何かと物議を醸す発言をするのだけは、やめてもらえるとありがたい。

 もっとも、トロロッソと組めば成績は上向くという山本氏の見方も、あながち間違いではないかもしれない。小さなチームであれば、指揮系統はずっとシンプルになる。そしてフランツ・トストは、この業界でもスゴ腕として知られるチームボスのひとりだ。彼らならきっと、両者間に誤解が生じないような巧みな舵取りができるだろう。



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