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F1 Topic:イギリスGPで入賞圏内だったバンドーンとチームが犯した3つのミス

2017年7月20日

 なぜ、ストフェル・バンドーンはイギリスGPで11位に終わったのか? 考えられるのは、ピットストップ戦略が功を奏さなかったことだ。19周目の時点での各ドライバーの順位とピットストップとギャップは以下の通りだ。

ドライバー周回数、タイヤ、ギャップ
7位 エステバン・オコン20周目(SS→S)
8位 セルジオ・ペレス23周目(SS→S)+1.6秒
9位 ストフェル・バンドーン26周目(SS→S)+1.5秒
10位 ダニエル・リカルド32周目(SS→S)+2.6秒
11位 フェリペ・マッサ25周目(S→SS)+4.9秒

 これを見ればわかるように、フォース・インディア勢はバンドーンのアンダーカットを恐れて、早めにピットイン。その後、ポジションをキープすることに成功している。


 一方、フォース・インディア勢にアンダーカットされたバンドーンはその後、最後列から猛烈な追い上げを見せたリカルドにオーバーテイクされたものの、10番手を走行。まだ入賞圏内にいた。


 ここでマクラーレン・ホンダ陣営とバンドーンは3つのミスを犯した。ひとつは、マッサにアンダーカットを許したことだ。スタート時にスーパーソフトタイヤを履いたフォース・インディア勢がピットインしており、チームメートのアロンソもスーパーソフトからソフトにタイヤを替えていることから、バンドーン陣営が残りの周回数を気にして、躊躇する理由はなかった。にもかかわらず、マクラーレンはバンドーンのピットインを引っ張った。


 マクラーレンの関係者によれば、「あそこでピットに入れると、ピットアウトしたときザウバーの後ろに回ってしまう」とピットストップを延ばした理由を説明していた。マッサはスタート時にバンドーンとは違ってソフトを履いていた。マクラーレン陣営は、ピットアウトして渋滞に引っかかっている間に、マッサにオーバーカットされることを恐れたのだろう。


 それでも、マッサがピットインする直前の24周目の時点でも、バンドーンとマッサの差は4.1秒あった。つまり、バンドーンがマッサに逆転されたのは、ピットストップ戦略だけが原因ではなかった。


 2つ目のミスは、ピットストップ作業だ。マッサの静止時間が国際映像に映らなかったので、FIAが発表したピットレーンの滞在時間で比較すると、マッサが27.5秒だったのに対して、バンドーンは29.3秒もかかっていた(静止時間3.8秒!!)。ここで1.8秒失ったわけである。


 さらにインラップでもロスしている。マッサが1分34秒160でピットインしたのに対して、バンドーンは1分34秒824。コンマ7秒遅かった。


 さらにバンドーンがピットアウトした27周目にマッサはその時点での自己ベストとなる1分33秒757をマーク。この結果4.1秒あったマージンは、限りなくなくなり、ピットロードを出たバンドーンはマッサに逆転を許したのである。


 中団争いが激しさを増す現在のF1では、マシンそのものが持つ速さも重要だが、その速さをいつどこで絞り出すかも重要になる。イギリスGPの予選では初めてアロンソに勝ったバンドーンだが、レースではレギュラードライバー1年目の若さが露呈した結果となった。



(Masahiro Owari)


レース

9/5(金) フリー走行1回目 20:30〜21:30
フリー走行2回目 24:00〜25:00
9/6(土) フリー走行3回目 19:30〜20:30
予選 23:00〜
9/7(日) 決勝 22:00〜


ドライバーズランキング

※オランダGP終了時点
1位オスカー・ピアストリ309
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3位マックス・フェルスタッペン205
4位ジョージ・ラッセル184
5位シャルル・ルクレール151
6位ルイス・ハミルトン109
7位アンドレア・キミ・アントネッリ64
8位アレクサンダー・アルボン64
9位ニコ・ヒュルケンベルグ37
10位アイザック・ハジャー37

チームランキング

※オランダGP終了時点
1位マクラーレン・フォーミュラ1チーム584
2位スクーデリア・フェラーリHP260
3位メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム248
4位オラクル・レッドブル・レーシング214
5位ウイリアムズ・レーシング80
6位アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム62
7位ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム60
8位ステークF1チーム・キック・ザウバー51
9位マネーグラム・ハースF1チーム44
10位BWTアルピーヌF1チーム20

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