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【レースの焦点】タイヤの“解読”に成功したメルセデスが盤石の1-2。フェラーリは悔やみきれないタイヤトラブル/F1第10戦イギリスGP
2017年7月18日
今年も、ゴールの後はファンのなかに飛び込んで、クラウドサーフを楽しんだ──。その様子が、シルバーストンにおけるルイス・ハミルトンの圧倒的な速さの一因を物語っていた。他の誰よりも、集まった観客の“全員”から声援を受けることが大好きなドライバーだ。そして“調子に乗る”という言葉をいい意味で使えるなら、調子に乗った時のハミルトンは手のつけようもないほど速い。
無数に揺れるユニオンジャックに酔いながら、同時に、集中力を発揮できるのがハミルトンの強み。コーナリング速度がさらに高まった今年のマシンで限界を探っていく予選において、その集中力が際立った。2番手キミ・ライコネンを0.5秒以上引き離したアタックを、自分でも「すべてが完璧」と表現した。
そして、ポールポジションからスタート、独走態勢に入り、乱気流を受けることなく自由にペースコントロール、終盤にはファステストラップも記録──というのは、ハミルトンの勝利のパターン。トラブルが起こらない限り、ライバルに攻撃の術を与えない。
「コンスタントに(セバスチャン)ベッテルのポジションを確認していた。彼が3番手を走っているのを見て、バルテリ(ボッタス)が追いついてくれるよう祈っていた」
42〜43周目、ボッタスが果敢に攻め、ベッテルをオーバーテイクする様子も、コースサイドのスクリーンで見ていたとハミルトンは言った。
「バルテリが抜いたときにはYes! って感じで、すごくハッピーだったよ」
これだけ余裕を持たれてしまっては、誰もハミルトンに対抗することはできなかった。
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ギヤボックス交換のペナルティを負ったボッタスは、予選こそ4位と振るわなかったものの、ソフトでスタートし、第1スティントをできるだけ長く走るという作戦を見事に成功させた。鍵となったのは、ペース配分。
ベッテルが3番手のマックス・フェルスタッペンを攻めあぐねている時にも、ふたりのバトルには加わらず、少し距離を置いて静観した。彼らがピットインするのを待っていたのだ。そして2台がピットに入ると、チームは“いまがチャンス。ここで頑張ったぶんは、あとで必ず返ってくる”と励まし、ボッタスはそれに応えるようにファステストラップを記録した。
「実際、ソフトタイヤは調子が良かったし、僕は予定していたより長く第1スティントを走ることができた」
スーパーソフトでスタートしたハミルトンもまた、第1スティントは予定していたより6周ほど長く走ったと説明した。スペックにかかわらず、メルセデスのタイヤは想定していた以上の耐久性を示したのだ。
ボッタスもハミルトンも、アップデートは何も投入されていないと口を揃える。そのぶん、チームは“タイヤ”という不確実な要素を解読することに集中した。シーズン序盤の問題はクリアしても、17年マシンが最も速くなるのはシルバーストンだ。コーナリング速度によって、タイヤはこれまでの9戦とは違う苛酷な状況にさらされる。FP1では、ふたりそろってソフトで走行を続けた。
「僕らは本当に協力し合って仕事をしている。シーズンの序盤に苦労した後、チームはフラットアウトで問題解決に努めた。そのハードワークが、いま、僕らに実りをもたらしていると思う」
スーパーソフトを履いた短い第2スティントを活かして、ボッタスはベッテルを抜き去ることに成功した。そして、ライコネンのタイヤトラブルによって2番手に浮上。メルセデスは期待以上の1-2位フィニッシュを飾り、フェラーリから大量ポイントを奪った。
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6/8(土) | フリー走行1回目 | 結果 / レポート |
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※カナダGP終了時点
1位 | マックス・フェルスタッペン | 194 |
2位 | シャルル・ルクレール | 138 |
3位 | ランド・ノリス | 131 |
4位 | カルロス・サインツ | 108 |
5位 | セルジオ・ペレス | 107 |
6位 | オスカー・ピアストリ | 81 |
7位 | ジョージ・ラッセル | 69 |
8位 | ルイス・ハミルトン | 55 |
9位 | フェルナンド・アロンソ | 41 |
10位 | 角田裕毅 | 19 |
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※カナダGP終了時点
1位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 301 |
2位 | スクーデリア・フェラーリ | 252 |
3位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 212 |
4位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 124 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 58 |
6位 | ビザ・キャッシュアップRB F1チーム | 28 |
7位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 7 |
8位 | BWTアルピーヌF1チーム | 5 |
9位 | ウイリアムズ・レーシング | 2 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 0 |
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