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F1第8戦アゼルバイジャンGP 決勝トップ10ドライバーコメント

2017年6月26日

 2017年F1第8戦アゼルバイジャンGPで決勝トップ10に入ったドライバーたちが、日曜日を振り返った。


■レッドブル・レーシング
ダニエル・リカルド 決勝=1位
 退屈な優勝なんて、僕には今まで一度もなかったけど、今日のレースが退屈ではなかったことは確かだ。あちこちで起きたカオスと赤旗中断の後、ポディウムには手が届きそうだと思った。でも、ルイス(・ハミルトン)がピットインを強いられ、セブ(・ベッテル)がペナルティを受けるまで、優勝も可能だとは思っていなかった。

2017年F1第8戦アゼルバイジャンGP ダニエル・リカルド(レッドブル)が優勝
2017年F1第8戦アゼルバイジャンGP ダニエル・リカルド(レッドブル)が優勝

 昨日、予選でミスをして10番グリッドからのスタートが決まった後、日曜のレースはミスをせずに、アクシデントやチャンスを最大限に生かしていくレースになるだろうと言ったと思うけど、その点では、今日できることは全てやったと感じている。ポディウムあるいは優勝の可能性は、レース序盤に予定外のピットインをせざるをえなかった時点で、当初よりもさらに遠のいていた。確か17番手あたりまで下がったはずだ。でも、その後はあらゆることが順調で、リスタートのたびに順位を取り戻して、こういう結果になった。


 特に重要だったのは最後のリスタートだ。確か(ランス・)ストロール、(ニコ・)ヒュルケンベルグ、(フェリペ・)マッサ、僕の4人だったと思う。その4台がほぼ横並びで1コーナーを迎える状況になり、そこでうまく3番手に浮上できたんだ。ある意味では、あれが優勝につながるオーバーテイクだった。わずかなギャップが見えた瞬間に、僕は全力でそのチャンスを取りに行こうと考え、ブレーキをできるだけ遅らせて、あのポジションを手に入れたんだ。

2017年F1第8戦アゼルバイジャンGP ダニエル・リカルド(レッドブル)が優勝をチームと祝う
2017年F1第8戦アゼルバイジャンGP ダニエル・リカルド(レッドブル)が優勝をチームと祝う

 マックス(・フェルスタッペン)にとっては本当に残念なレースだった。でも、チームのみんなのために、こうして勝つことができて良かったよ。チーム全体としては、もっといい形でこの週末を終えることもできたはずだ。近いうちに、僕らが2人揃ってポディウムに上がれることを願っている。まあ、それにしても、何という一日だったことか。本当にクレージーなレースで、いったい何が起きたのか、まだよく飲み込めていない感じだ。      


■メルセデスAMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チーム
バルテリ・ボッタス 決勝=2位
 クレージーなレースだったね。特に僕にとってはそうだった。1周目にキミ(・ライコネン)との接触があって、タイヤがパンクした。それで1周遅れになり、そこからポジションを上げていかなければならなかったんだ。2回目のセーフティカーがすごく助けになり、一歩一歩上位に近づいていった。



2017年F1第8戦アゼルバイジャンGP バルテリ・ボッタスが2位表彰台
2017年F1第8戦アゼルバイジャンGP バルテリ・ボッタスが2位表彰台

 今日の目標は優勝争いをすることだったけど、1周目の事故でそれは望めなくなった。一時は最後尾まで落ちたんだ。でも冷静さを保って、全力を尽くして、すべてのコーナーで最善の走りをすることを心がけた。優勝には届かなかったが、一時は最下位だったことを考えれば、2位をつかむことができてすごくうれしい。


 チームにとって重要なのは、フェラーリよりたくさんのポイントを稼いだことだ。自分自身のためにもポイントを加算することができてよかったと思う。


■ウイリアムズ・マルティーニ・レーシング
ランス・ストロール 決勝=3位
 今はうまく言葉が見つからない。本当にドタバタしたレースで、いろいろなことがあったけど、チームは無線を通じて冷静さを保たせてくれた。実際のペースも良かったし、トラブルを避けながら、そのペースを最後まで維持できた。今日起きたことが、まだちょっと信じられない感じだよ。

2017年第8戦アゼルバイジャンGP 初表彰台のランス・ストロール(ウイリアムズ)を祝福するチームメンバー
2017年第8戦アゼルバイジャンGP 初表彰台のランス・ストロール(ウイリアムズ)を祝福するチームメンバー

 最後はバルテリ(・ボッタス)とサイド・バイ・サイドでフィニッシュラインを通過し、結果として抜かれてしまったものの、あれほど僅差のフィニッシュは滅多にないと思う。


 この週末を迎えた時点では、ポディウムに立てるなんて思ってもいなかった。本当に素晴らしい気分だよ。僕としては、これでひとつの夢がかなった。でも、今日起きたことはチームとしての努力の成果であって、これを実現させてくれたみんなに心から感謝したい。
 残念なのは、フェリペ(・マッサ)と一緒に好成績を祝えなかったことだ。それができれば最高だったのにね。トラブルさえなければ、彼は間違いなく僕と並んでポディウムに上がれたはずだ。     


■スクーデリア・フェラーリ
セバスチャン・ベッテル 決勝=4位
 はっきりしているのは、僕は故意に彼のリヤにヒットしたわけじゃないということだ。僕はウイングにダメージを負った。彼のマシンも少し壊れたと思う。でもレースに影響は何もなかった。でも、ああいうことはすべきじゃない。彼は何度かやっている。


 問題は僕がすぐ後ろにいたということだ。(リスタートへの)備えをしていた。全車がそういう状態だから、連鎖反応が起こる。彼は何年か前の中国GPでも、リスタートの時に同じようなことをした。ああいうやり方はよくない。僕はペナルティを受けた。それならふたりにペナルティを科すべきだ。

 リーダーがペースを決めるものだということは分かっている。でも僕らはコーナーから脱出するところだった。彼は加速してからハードブレーキングをした。それを見てすぐに僕もブレーキを踏んだけど、止まり切れず、彼のリヤにぶつかってしまった。あれは不必要な行為だったと思う。彼の隣に並んだ後、軽く接触した。でも僕が並びかけたのは、(意思表示の意味で)手を挙げるためだったと言っていい。指を立てたりとかはしていないよ。ただ、彼に対して、それは正しい行為じゃないと伝えたかった。(レース中に)実際に話すことはできないからね。


■メルセデスAMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チーム
ルイス・ハミルトン 決勝=5位
 今週末は好調だったのに、こんな結果となったことを、受け入れるのは難しい。今日は最後まで全身全霊で走った。ヘッドレストが走行中に緩むという問題が起きたことに、チームがショックを受けて落ち込んでしまうだろうことは分かっている。でも今週末の結論として持ち帰るべきなのは、僕らが最高のパフォーマンスを発揮したという事実だ。全員が痛みを感じている。でもチームがこの逆境から立ち直るようリードするため、僕は心を落ち着けなければならない。
 セバスチャン(・ベッテル)に対して、ブレーキテストなんか絶対にしていない。でも気にしないよ。あの後、何が起きたのか、誰もが見ていたわけだから。苦しんでいるときにはその人の真の姿が見えてくるものだ。この数週間、僕らがプレッシャーをかけてきたからね。僕は、コース上で自分の信念を示して、正しいやり方でタイトルを勝ち取りたい。今週末を終えてみて、僕らにはそれができると、今まで以上に自信を持つことができた。


■サハラ・フォース・インディアF1チーム
エステバン・オコン 決勝=6位
 混乱したレースだったので、なかなか気持ちを整理できずにいる。パフォーマンスには満足しているものの、レースで僕らのポテンシャルを成績につなげられなかったのは残念だ。


 チームメイトとの間でアクシデントが起きるというのは決して良いことではないし、僕らの双方がその代価を支払わされた。結果として、ふたりとも大きくタイムとポジションを失ったからね。幸いだったのは、僕が多くのクルマを抜いて順位を挽回し、チームのためにポイントを持ち帰れたことだ。

 接触については、僕ら同士で内密に話し合い、何が起きたのかを確かめるつもりだ。でも、リスタートの時に互いに近いところで争っていれば、時にはこういうことが起きるものだ。あのリスタートで、セルジオ(・ペレス)はターン1に深く入りすぎ、僕はそのインサイドについた。彼はターン1とターン2の間で幅寄せをしてきたので、僕はイン側を取ってターン2に進入した。そして、彼が引こうとせずにコーナーのアウト側で抵抗した結果、接触してしまったんだ。


 ともあれ、彼と一緒に一連の出来事を見直して、より深く理解する必要がある。間違いなく言えるのは、今後またあのような接触が起きてはならないということだ。


■ハースF1チーム
ケビン・マグヌッセン 決勝=7位
 セーフティカーが何度も出たり、赤旗が出たりと、クレージーなレースだった。本当にいろいろなことが起こった。でも僕はトラブルに巻き込まれることなく、マシンバランスもいい状態だった。週末を通してマシンのハンドリングはよかった。ただ、ブレーキに多少問題があり、ここのコースレイアウトは僕らとの相性がよくないから高い競争力を発揮することはできなかった。

 でも7位という結果を出すことができたのだから、すごくうれしい。一時は3位を走っていたから、ちょっと興奮しちゃったよ。今日は走っていて楽しかった。最高の午後だった。


■スクーデリア・トロロッソ
カルロス・サインツJr. 決勝=8位
 とにかくクレージーなレースだった。スタート直後に、僕はいきなり困難に直面した。ターン1に入った時、ダニール(・クビアト)がアウト側からコースに戻ってくるのが見えて、彼との衝突を避けるために左へ大きくステアリングを切ったんだ。僕が彼のクルマに突っ込んだら、チームにとっては最悪だからね! 結果としてスピンしてしまったけど、あの状況では僕が犠牲になるしかなかった。     
 でも、その後は落ち着いて辛抱強く走り続け、何のミスも犯さずに最下位から8位まで挽回できた。正直なところ、セーフティカーとか赤旗とか、いろいろなことがありすぎて集中を保つのが難しかった。それでも、最終的には今日の結果に満足していると言えるよ!


■マクラーレン
フェルナンド・アロンソ 決勝=9位
 普通の状況であれば、僕らが勝つべきレースだった。最初のセーフティカーが出動した時、僕は(優勝したダニエル・)リカルドの近くを走っていたんだ。(ルイス・)ハミルトンはヘッドレストの問題に見舞われ、(セバスチャン・)ベッテルはペナルティを受けた。フォース・インディア2台は後退し、キミ(・ライコネン)はリタイアした。

 こういう状況なら自動的にトップ2かトップ3に繰り上がる。だから本来なら優勝争いをすべきだった。でも残念なことに今の僕らはそういう状況ではない。僕らにとって最も不得手なサーキットのひとつで、ペナルティにより19番グリッドからスタートしたにもかかわらず、(今シーズン)最初のポイントを獲得できたというのは、信じられないような出来事だ。本当に驚いた。


 たくさんのマシンがリタイアし、いろいろな動きがあり、僕らにチャンスが訪れた。ウォールにヒットしたりせずに走り続けたよ。あちこちでこすったりはしたけれど。今日はすべてのことが僕らにとって有利に運んだ。僕らは自動的にいいポジションに繰り上がったんだ。でも、十分な速さがないために、そのポジションを維持できず、もっと大きなチャンスをつかむことができなかった。ただ、バクーで2ポイント獲得できるなんて、ここに来る前には考えられなかったことだ。だから大歓迎の結果だけどね。


■ザウバーF1チーム
パスカル・ウェーレイン 決勝=10位

 10位に入れてうれしい。昨日は予選でQ2に進み、今日はレースでポイントを獲得できたのだから、この週末が予想よりずっと良いものだったのは間違いない。ただ、今回はセーフティカーや赤旗でたびたび中断されたレースだった。今後のレースに向けての期待と予想については、現実的な見方を維持するべきだろう。まだ改善すべきところがいくつかあって、普通の状況であればポイント獲得は望めなかったと思う。それでもなお、この10位入賞は素晴らしいチームワークの賜物だ。チームの誰もが全力を尽くし、それが最も必要とされている場面で、見事な献身を示したと思う。



(AUTOSPORTweb)


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