【あなたは何しに?】FIAレースディレクター、チャーリーに任されたふたつのスタートシグナル
2017年6月20日
F1シーズンを転戦していると普段見かけない人との出会いがある。そんな人に、「あなたは何しに、レースに来たのか?」を尋ねてみる特別企画なのだが…今回はFIAレースディレクターを務めるチャーリー・ホワイティングだ。カナダGPで復活した“いかだレース”にスターターとして登場した。
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約20年ぶりに復活したカナダGPでの『いかだレース』には参加者だけでなく、多くの興味深い人々が集まった。そのひとりがFIAのレースディレクターを務めるチャーリー・ホワイティングだ。
今回のいかだレースはリバティ・メディアによって復活したわけだが、FIAも大いにサポートしていた。その象徴が、F1のレースでスタート台に立ってシグナルの操作を行うホワイティングが、いかだレースのスタートの合図を行なっていたことだ。
ホワイティングだけではない。FIAはFOMが主催したこのレースに『FIAチーム』を結成して参加。ジャン-マリー・バレストル&バーニー・エクレストン時代には考えられない光景である。
ホワイティングがいかだレースにやってきたのは、スタートの合図をやるためだけではない。「かつて自分が参加したこともあるいかだレースの復活を生で味わいたかったからだ」とホワイティングは語る。
だから、ホワイティングはスタート後も会場に残って、レースを楽しんでいた。レース後はこちらも90年代にいかだレースに参加したというザウバーのベアト・ツェンダーチームマネージャーと昔話に花を咲かせていた。
そんな楽しいいかだレースに参加しなかったチームが3つある。メルセデス、フェラーリ、そしてフォース・インディアだ。理由はそれぞれこうだ。
「通知されたのは2、3日前。チームには『参加して楽しんで来なよ』と案内を出したが、スポーティングディレクターのロン・メドウが『あいにく、先約が入っているので、今回は勘弁してほしい』という返事があった」(トト・ウォルフ/メルセデス)
「連絡が遅すぎたんだよ。土曜日の夜はグランプリの週末で唯一、自由行動となっていて、すでにみんな予定が入っていた。チームとしては、プライベートを優先して、参加を強制することはできなかった」(フェラーリ広報)
「われわれはレースをやりにサーキットに来ているからね」(アンドリュー・グリーン/フォース・インディア)
これらの説明にやや無理があるのは、いかだレースで盛り上がっているボート場の横に、たたずんでいるフェラーリやメルセデスのスタッフがあったからだ。
今回のいかだレースはリバティ・メディアが主催したが、実際にパドックでイベントをリードしたのはレッドブルだったと聞く。そういえば、スタート前に自チームのスタッフを激励するために駆けつけたクリスチャン・ホーナー代表はメルセデスとフェラーリが参加を見送ったことに対して「ひどい話だね」と非難していた。
もしかすると、リバティ・メディアとの関係における温度差が今回のいかだレースの出欠となんらかの関係があるのではないかとも考えられる。20年ぶりにいかだレースが復活したこと自体は喜ばしいニュースだったが、その影で政治的な駆け引きが見えてしまう現在のF1は、やはり20年前とは状況が明らかに変わってしまっていた。
(Masahiro Owari)
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6/27(金) | フリー走行1回目 | 20:30〜21:30 |
フリー走行2回目 | 24:00〜25:00 | |
6/28(土) | フリー走行3回目 | 19:30〜20:30 |
予選 | 23:00〜 | |
6/29(日) | 決勝 | 22:00〜 |


1位 | オスカー・ピアストリ | 198 |
2位 | ランド・ノリス | 176 |
3位 | マックス・フェルスタッペン | 155 |
4位 | ジョージ・ラッセル | 136 |
5位 | シャルル・ルクレール | 104 |
6位 | ルイス・ハミルトン | 79 |
7位 | アンドレア・キミ・アントネッリ | 63 |
8位 | アレクサンダー・アルボン | 42 |
9位 | エステバン・オコン | 22 |
10位 | アイザック・ハジャー | 21 |

1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 374 |
2位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 199 |
3位 | スクーデリア・フェラーリHP | 183 |
4位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 162 |
5位 | ウイリアムズ・レーシング | 55 |
6位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 28 |
7位 | ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム | 28 |
8位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 22 |
9位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 20 |
10位 | BWTアルピーヌF1チーム | 11 |

