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F1 Topic:メルセデスにとって大きな痛手となったバーレーンGPの敗因

2017年4月21日

「勝敗を分けるのは、ちょっとしたこと。今シーズンの戦いは1%の差で勝利を手にすることもできれば、敗者になることもある。バーレーンでの僕たちは、ちょっとした不運や小さなミスを犯した」


 バーレーンGPでメルセデスAMGを襲った不運は、土曜日の予選から始まっていた。ポールポジションを取ったのは、バルテリ・ボッタス。F1ドライバーとして初のポールポジション獲得の裏には、ルイス・ハミルトンを襲ったメカニカルなトラブルがあった。


「予選でDRSがエンゲージしなかったせいでターン10からターン11の部分で0.2秒失った。あれがなければ、簡単にポールを取れたはずなんだ」


 予選で2位に終わったハミルトンは、走行ラインではないイン側からスタート。
「スタートの反応自体は良かったんだけど、セバスチャン(・ベッテル)が死角に入ったせいで1コーナーでポジションを落とした。それに関しては、単純に僕のミス」とハミルトンは反省している。


 そのスタート前のグリッド上では、ボッタスのタイヤウォーマーを温めるための電源となる発電機が故障。さらにセーフティーカーが導入されたタイミングでピットインする際には、ハミルトンが不必要なスロー走行をして、ダニエル・リカルドの邪魔をしたとして、5秒のタイムペナルティを科せられた。


 この件に関しても、ハミルトンは「僕の判断ミス。チームに謝りたい」と自らに責任があることを認めていた。


 ただし、その後に起きたボッタスとハミルトンのタイヤ交換が6秒以上かかってしまったのは、ホイールガンが正常に作動していなかったことが理由だった。


「去年までも、年に5回ぐらいはパーフェクトに行かなかったけど、タイトルは取れた。でも、今年はそれじゃダメだ。パーフェクトなレースをもっと増やさないと行けない」


 しかし、メルセデスAMGのスポーティングマネージャーのロン・メドウは、「レースにミスはつきもの。ミスはすぐに直せばいいから、それは気にしていない」と、バーレーンで犯したミスと襲った不運を引きずってはいなかった。それよりも、メドウがバーレーンGPの敗戦で最もダメージを受けたと語るのは「スーパーソフトが使えなかったこと」だ。


 ボッタスがスタート直後の第1スティントでペースが上がらなかったのは、グリッド上での発電機のトラブルに原因があった。しかし、ボッタスは第2スティントで正常な温度設定で最低内圧にセットされたスーパーソフトを履いたにも関わらず、ペースが上がらなかった。そこで、メルセデスAMGは最終スティントは2人ともソフトで行く選択を下したのだ。


「なぜ最終スティントでスーパーソフトで追い上げなかったのかって? それはこの日のわれわれのクルマではスーパーソフトよりもソフトのほうが明らかに良かった。スーパーソフトにしなかったのではなく、スーパーソフトを使えなかったんだ」 


「メルボルンではウルトラソフトが使えなかった。そして、バーレーンではスーパーソフトが使えなかった。ミスは直せばいいが、タイヤの使い方は簡単には修正できない。したがってバーレーンGPの敗戦で最も大きな痛手は、DRSや発電機、ホイールガンのトラブルではなく、軟らかいコンパウンドをレースでうまく使えなかったことだ」

ルイス・ハミルトン(メルセデス)
ルイス・ハミルトン(メルセデス)


 すでにピレリはアゼルバイジャンGPまでの8戦目までのタイヤのアロケーションを発表している。その5戦のうちウルトラソフトとスーパーソフトの両方を使用するグランプリは3戦、もう1戦はスーパーソフトが最も軟らかい配分となっている。つまり、ウルトラソフトとスーパーソフトをロングランで上手に使う秘策をバーレーンでのテストで見つけることができていなければ、今後もメルセデスAMGは苦しいレースが続くことになる。  



(Masahiro Owari)


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