F速

  • 会員登録
  • ログイン

GP Topic:安全対策に取り組むピレリ。チーム関係者の評価は……

2016年9月7日

 ベルギーGP金曜日のフリー走行で試走されたピレリのプロトタイプ。1週間後のイタリアGPでも、同じ仕様のタイヤが金曜日に1チームに4セット(1人につき2セット)ずつ配布され、初日のフリー走行でテストされた。


 このプロトタイプは現在使用されているソフトコンパウンドに、新しいコンストラクション(構造)を組み合わせたもので、マレーシアGPからの投入されるというを予定してテストされたものである。


 ところが、ピレリは「チームからのフィードバックが芳しくなかったため、マレーシアGPからの導入を見送るかもしれない」と語った。あるチーム関係者は、次のように今回のプロトタイプの性能を評価する。


「はっきり言って、別のタイヤ。つまり、このタイヤを投入することになれば、すでに選択しているソフトタイヤはも私たちが望む形では使えない。そもそも、なぜこの段階になってピレリがコンストラクションを変更しようとしているのかが理解できない。もし安全性に不安があるのなら、そう言ってくれればいい。安全上の問題なら、FIAはチームからの同意を得なくても、スペックを変更できる。われわれも安全のためなら、その提案を引き受けるよ。でも、そうでないのなら、もう少し慎重になるべきだ」


 おそらく、ピレリは昨年のスパのバーストが不安でこのようなタイヤを作ってきたのだろう。しかし、何が問題でタイヤがバーストしたのかという原因を、じつはピレリ自身も確信を持ってつかめていないのではないだろうか。別のあるチーム関係者は、こう言う。


「ピレリがプロトタイプで何を変更してきたを教えることはできないが、それを見る限り、縁石によるカットを防止しようとするものなのか、スタンディングウェーブを抑制しようというものなのか、よくわからない。いずれにしても、これはスペックダウン。そういうレポートをわれわれはチームとしてFIAに出した。あとはFIAが、どう判断するかだ」


 ピレリが迷走している様子は、イタリアGPの週末にタイヤの最低内圧を変更していたことでもわかる。グランプリが始まる前、ピレリはフロント23.5psi(ポンド/平方インチ)、リア21.5psiと設定。それは1週間前に行われたベルギーGPのフロント23.5psi、リアが22psiとほぼ同じだった。


 しかし、ベルギーGPとイタリアGPが同じということに関しても、チームからは大きな疑問が投げかけられていた。というのも、ベルギーGPが行われる中高速コーナーがいくつもあるだけでなく高低差があり、タイヤには横荷重だけでなく縦荷重もかかって大きな負荷がかかるのに対して、イタリアGPが行われるモンツァはコーナーが数えるほどしかなく、加えてほとんどフラットで、タイヤにかかる負荷がまったく異なり、同じ内圧で走ること自体無理があった。


 果たして、ピレリは金曜日のフリー走行後、フロントは23.5psiから23psiへと0.5psi下げ、リアは21.5psiから20.5psiと1psi下げたのである。 タイヤをワンメイクにしたのはFIAであり、その1社をピレリにしたのもFIAである。安全性に関して、ピレリだけに任せておくのではなく、FIAには主体的にこの問題に取り組んでもらいたい。



(Text : Masahiro Owari)


レース

4/18(金) フリー走行1回目 結果 / レポート
フリー走行2回目 結果 / レポート
4/19(土) フリー走行3回目 結果 / レポート
予選 結果 / レポート
4/20(日) 決勝 26:00〜


ドライバーズランキング

※バーレーンGP終了時点
1位ランド・ノリス77
2位オスカー・ピアストリ74
3位マックス・フェルスタッペン69
4位ジョージ・ラッセル63
5位シャルル・ルクレール32
6位アンドレア・キミ・アントネッリ30
7位ルイス・ハミルトン25
8位アレクサンダー・アルボン18
9位エステバン・オコン14
10位ランス・ストロール10

チームランキング

※バーレーンGP終了時点
1位マクラーレン・フォーミュラ1チーム151
2位メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム93
3位オラクル・レッドブル・レーシング71
4位スクーデリア・フェラーリHP57
5位マネーグラム・ハースF1チーム20
6位ウイリアムズ・レーシング19
7位アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム10
8位ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム7
9位BWTアルピーヌF1チーム6
10位ステークF1チーム・キック・ザウバー6

レースカレンダー

2025年F1カレンダー
第5戦サウジアラビアGP 4/20
第6戦マイアミGP 5/4
第7戦エミリア・ロマーニャGP 5/18
第8戦モナコGP 5/25
第9戦スペインGP 6/1
  • 最新刊
  • F速

    F速 2025年5月号 Vol.3 日本GP号