マノーのシートを失ったリオ・ハリアント XPB Images

　事件はサーキットの外でも起きている。もちろん、サーキットの中で起きているのは言うまでもない。水面下で蠢くチーム、ドライバー、グランプリにまつわる未確認情報を『F1速報』から依頼を受けたスパイが独自に調査。送られてきた報告書を公開する。



すべてがひっくりかえって
プロモーション活動やりなおし

　マノーのリオ・ハリアントがリザーブドライバーに降格されたことは、シンガポール、マレーシアの両GPの主催者にとって最悪のニュースだった。彼らは、ハリアントの母国インドネシアから大勢のファンが訪れることを期待して、ソロバンを弾いていたからだ。

　シンガポールGPでは、「ハリアント・スタンド」を設けて、そのスタンドの席を買った人には応援用の小旗を進呈する計画を立てていた。また、マレーシアでも同様に、母国の英雄を応援したいインドネシア人ファンをセパンに呼び寄せるため、いくつものプロモーション作戦が考えられていたようだ。

　シンガポールの主催者は、ハリアントのシート喪失はチケットの売り上げにさほど影響を及ぼさないと予想している。だが、マレーシアに関しては、観客数が5000人近く減るのではないかとも言われている。

まだまだ減らない
F1開催を夢見る国々