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バトンとアロンソも「危険な防御」を痛烈批判。フェルスタッペン「セナなら味方してくれたのに…」

2016年7月29日

 ハンガリーGP決勝でマックス・フェルスタッペンがキミ・ライコネンに対して行った防御について、ジェンソン・バトンとフェルナンド・アロンソなど複数の先輩ドライバーたちが批判しているが、フェルスタッペンは正当な行為であるとの主張を繰り返した。


 
 フェルスタッペンは、攻め立てるライコネンからポジションを守りきって5位でフィニッシュした。レース後、ライコネンは、フェルスタッペンは「右に動いたかと思うと僕の動きに合わせて今度は左に動く」ということを繰り返したとして、ブレーキングゾーンでこのような行為をしながらなぜペナルティを受けなかったのか納得がいかないと語った。
 
 規則では、ポジションを防御しているドライバーがラインを変えていいのは1度だけと定められており、「異常な方向転換」も禁じられている。
 
 バトンはライコネンの意見に同調し、バトル中にブレーキングゾーンに入ってから動くのは極めて危険であると強く主張した。
 
「ブレーキングゾーンで動くことほど危険な行為はない。ドライバーなら誰もが知っていることだ」とバトン。
 
「(後ろの)ドライバーは300km/hで走っていて、まだブレーキを踏んでいないかもしれないんだ」
「(そういうときに)動くのはよくないことだ。彼(フェルスタッペン)はブレーキングゾーンで動いていた。キミの苛立ちはよく理解できる」
「320km/hでターン1に入っていくようなときに、ブレーキングゾーンで動くというのは、考えられるなかで最悪の行為だ」
 
 解決法を聞かれたバトンは「ブレーキングゾーンで動かないこと。動いたらペナルティを科されるようにすればいい。簡単なことだよ」と答えた。
 
「ブレーキングゾーンで動いた場合、危険行為とみなすようにすれば、より明白になる」
「でも罰することが重要なんじゃない。そういう行為をしないことが大事なんだ。罰を与えるかどうかはFIAが決めることだ」
「マックスはあの若さで素晴らしい結果を出している。信じられないほどの才能だ。でもドライバーは常に何かしら学ぶことがあるものだ」


 チームメイトのベテラン、フェルナンド・アロンソは、フェルスタッペンの動きは規則に反していると断言した。
 
「あれは規則違反だと思う」とアロンソが述べたとF1iが伝えている。
 
「1度動くことは許されている。その後はしかるべき行動をとらなければならない」
「クリーンな側でブレーキを踏もうが、ダーティーな側でブレーキングしようが、イン側であろうがアウト側であろうが、自分のポジションを守るためにベストだと思うことをやっていい。だけど動いていいのは1度だけだ。2回、3回と動いてはならない。これは意見じゃない。規則なんだ」

2016年ドイツGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
2016年ドイツGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル)

 
 レース直後に、ライコネンが批判していると聞いたフェルスタッペンは「1回しかラインを変えていないのにペナルティを受けるなんて、それはおかしすぎる」とコメントした。
 
 ホッケンハイムを訪れたフェルスタッペンは、意見を変えておらず、自分の行動は全く間違っていないと改めて主張、また、バトルの中で接触が起きたことに関してライコネンに対して批判的な発言も行った。
 
「スチュワードには何も言われなかった。つまり僕は悪いことは何もしなかったということだ」とフェルスタッペン。
 
「レースは戦いだ。日曜のドライブじゃない。僕はそういう考えで臨んでいる。(アイルトン・)セナや(アラン・)プロストならそういう考えを気に入ってくれたと思う」
 
「フェラーリと選手権ランキングで戦っているのに、簡単にドアを開けて彼(ライコネン)を前に出すなんてあり得ない。彼だって僕の最初のピットストップの後、僕を前に出すまいとした」
 
「そんなに騒ぎ立てるような問題じゃないよ。あのサーキットはオーバーテイクしづらいんだ。僕は最初のピットストップを終えてコースに復帰したら、キミの後ろになった。フレッシュタイヤを履いていたのに、僕は抜けなかった。だからって僕はおかしな行動をとったりしなかった」
 
「僕はブレーキングゾーンでオーバーテイクしようなんて、過剰に楽観的な行動はとらなかった。だって追い抜くことは不可能なんだから」
 
「ブダペストで(防御している時に)とった行動は、レーサーとして当然の本能に基づくものだ」
「そもそも(ライコネンの)フロントウイングも何も、僕の横に並びかけてはいなかった」



(AUTOSPORTweb)

この記事は国内独占契約により英 AUTOSPORT.com 提供の情報をもとに作成しています


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