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F速分析:チャンピオン経験者の判断力

2015年7月6日

 ところで、ハミルトンとベッテルの、インターミディエイトタイヤへの交換タイミングは、まさに絶妙でした。前の周では早すぎたし、次の周では遅かった。その上、彼らがピットインした43周目、ライバルたちも含めてセクター2まではペースは落ちておらず、むしろ前の周より速いくらいです。しかしおそらく、彼らがセクター3走行中に雨の量が増したのでしょう。ベッテルは「チャペルの立ち上がりで雨が強くなっているのに気付いた」と語っています。チャペルとは、ちょうどセクター2が終わり、セクター3に入る箇所。データでもそれが確認でき、ロズベルグは前の周より3秒、マッサは5秒、ボッタスは6秒もセクター3の通過タイムが落ちていました。

 ハミルトンは「雨がもっと降ると分かった」と話し、ロズベルグは「ルイスは判断を誤ったと思い、喜んだ」と言っています。そのくらい、微妙な判断が求められる状況だったのでしょう。しかし瞬時に判断し、ピットインする……。ハミルトンとベッテルが、“さすが複数回のチャンピオン経験者”という判断力を見せつけた結果だと言えると思います。

 前回のオーストリアGPで、抜群の集中力を見せて勝利を手にしたロズベルグ。今回のハミルトンも、それに勝るとも劣らない高い集中力で、前を行くマシンを捉え、コースのコンディションを見極め、勝利に繋げました。初日、ハミルトンのマシンはセッティングを大きく外してしまったため、「途方に暮れた」という発言もありました。それでも気持ちを切らさず、ポールポジション→勝利に繋げた精神力は素晴らしいものでした。一方ロズベルグは、スタートで4番手に落ちたものの2番手までリカバリー。失うポイントを最小限にとどめたのは、チャンピオン争いに向けて大きかったと言えるでしょう。

 ところで、心配なのはフェラーリです。フェラーリは予選でウイリアムズに先行されてしまったばかりか、決勝でもまったくついていくことができませんでした。さらに、上位に引き離されてしまっただけでなく、レッドブルやフォース・インディアに詰め寄られてしまっている印象があります。今回の表彰台は、終盤の雨に救われただけのもの。ドライでのペースを取り戻さなければ、ウイリアムズにランキングで逆転されてしまう可能性もあります。

 メルセデスAMGの優位は揺るぎませんが、その後方の勢力図が大きく変わった感もあるイギリスGP。次のレースは2週間後、前半戦の締めくくりとなる、ハンガリーGPです。超低速のハンガロリンクは、今回のシルバーストン・サーキットとは、コース特性が大きく異なります。さて、勢力図はどうなるのでしょうか?





レース

6/28(金) フリー走行 結果 / レポート
スプリント予選 結果 / レポート
6/29(土) スプリント 結果 / レポート
予選 結果 / レポート
6/30(日) 決勝 結果 / レポート


ドライバーズランキング

※オーストリアGP終了時点
1位マックス・フェルスタッペン237
2位ランド・ノリス156
3位シャルル・ルクレール150
4位カルロス・サインツ135
5位セルジオ・ペレス118
6位オスカー・ピアストリ112
7位ジョージ・ラッセル111
8位ルイス・ハミルトン85
9位フェルナンド・アロンソ41
10位角田裕毅19

チームランキング

※オーストリアGP終了時点
1位オラクル・レッドブル・レーシング355
2位スクーデリア・フェラーリ291
3位マクラーレン・フォーミュラ1チーム268
4位メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム196
5位アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム58
6位ビザ・キャッシュアップRB F1チーム30
7位マネーグラム・ハースF1チーム19
8位BWTアルピーヌF1チーム9
9位ウイリアムズ・レーシング2
10位ステークF1チーム・キック・ザウバー0

レースカレンダー

2024年F1カレンダー
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第12戦イギリスGP 7/7
第13戦ハンガリーGP 7/21
第14戦ベルギーGP 7/28
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