【レースの焦点】熱くなるほど、強くなる
2015年3月31日
そして、真紅の大輪が開く後方で、たくさんの花を咲かせたのは今回も元気な若者たち──ベッテルが作戦でトップに立ち、その座を守り抜いたレースなら、コース上の格闘技に一瞬の隙も見せなかったマックス・フェルスタッペン、2ストップ作戦を完成させたカルロス・サインツJr.の新人らしからぬレースも今シーズンを楽しみにする要素。ウイリアムズのふたりの攻防、55周目のターン4でフェリペ・マッサのブレーキングを予測し、後方からイン側のラインに入って出口で並び、高速のターン5でチームメイトをかわしたバルテリ・ボッタスはマレーシアGPのベストオーバーテイクを実現した。
そして──盤石なメルセデスが露呈した精神的な綻びも、F1が人間のスポーツであることを改めて思い起こさせた。フェラーリの勝利は物理の法則であったかもしれないが、“強いメルセデス”が初めて経験した「正当に戦っても負けるかもしれない」状況は動揺を生み、それは無線交信にも表れた。ファンが抱えたいくつもの“?”は、彼ら自身も抱えていたのだ。
勝ちたい気持ちだけでは勝てない。しかし灼熱のセパンで、勝ちたい気持ちのすべてを“冷静”に活かしたフェラーリは、自分たちのなかに生まれた新しい力を感じているはずだ。そしてベッテルも、自らのなかに“跳ね馬を牽引する力”を感じているに違いない。
(今宮雅子)
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※オーストリアGP終了時点
1位 | マックス・フェルスタッペン | 237 |
2位 | ランド・ノリス | 156 |
3位 | シャルル・ルクレール | 150 |
4位 | カルロス・サインツ | 135 |
5位 | セルジオ・ペレス | 118 |
6位 | オスカー・ピアストリ | 112 |
7位 | ジョージ・ラッセル | 111 |
8位 | ルイス・ハミルトン | 85 |
9位 | フェルナンド・アロンソ | 41 |
10位 | 角田裕毅 | 19 |
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※オーストリアGP終了時点
1位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 355 |
2位 | スクーデリア・フェラーリ | 291 |
3位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 268 |
4位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 196 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 58 |
6位 | ビザ・キャッシュアップRB F1チーム | 30 |
7位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 19 |
8位 | BWTアルピーヌF1チーム | 9 |
9位 | ウイリアムズ・レーシング | 2 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 0 |
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