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【レースの焦点】ベッテルの勝利をサポートしたライコネンのスポーツ精神/F1第11戦ハンガリーGP

2017年8月1日

 ニコ・ヒュルケンベルグのギヤボックス交換によって7位からスタートしたアロンソは、スタート直後、リスクを避けてカルロス・サインツJr.に先行を許した後、第1スティントはトロロッソの後ろを走り続けた。ピットインも同じ、35周目。タイヤ交換の作業自体はマクラーレンの方が速かったものの、わずかに先にピットインしたサインツJr.がポジションを守った。

 アロンソ・ファンが久しぶりに“本物のアロンソ”を楽しめたのは、ピットアウト後の37周目。ターン1でサインツJr.のインを攻めたアロンソは、ターン2でトロロッソのアウト側を並走し、イン側より高いスピードを保ちながらターン3に向かって加速。優先権を持ってターン3のクリッピングポイントを押さえ、オーバーテイクに成功した。

XPB Images

「本気でプッシュしてタイヤにストレスをかけられるのは、最初の2周だけだと分かっていたから。あの機会を逃すと、オーバーテイクは不可能だった」

 果敢なオーバーテイクを、アロンソは「カミカゼ的」と表現したが、それは謙遜。このコースを熟知したドライバーの、計算され尽くした動きだった。

 そして──終盤12周のアロンソは、4周に1回のペースでタイムアタックを敢行。自己ベストを更新しながら、69周目にはついに1分20秒182のファステストラップを記録した。

 ゴール直後、アロンソが最初に口にしたのは「最終ラップで誰かタイムを出した?」という言葉。エンジニアが「誰も。ファステストだよ!」と答えた。ライコネンが最終ラップで記録したベストも、アロンソのタイムには届かなかった。

“大きな目標に挑めるまで、毎レース掲げる小さな目標”は、アロンソとエンジニアの密かなゲーム、チームのなかの素敵な“共犯”とモチベーションの証。でも、トップグループと同じ周回を走り、同じタイヤ条件で実現した今回のファステストラップを、チームは公に賞賛した。

 ハンガリーGPという限定された環境ではあっても、このタイムで走れるという技術的な意味は、夏休みの間それぞれが楽しみ、思考を巡らす材料として十分。

 表彰台の下、デッキチェアーでくつろぐイラストに自らを重ねたアロンソ。トップ3を見上げながら、数えきれない思いが胸に去来しただろうに──こんなに微笑ましく、スマートに、ファンに発信できるドライバーは他にいない。

「F1からみなさんへ。良いホリデーを!」

 間違いなく、世界中のF1ファンの夏休みが明るくなった。

XPB Images

(Masako Imamiya)





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6位ビザ・キャッシュアップRB F1チーム30
7位マネーグラム・ハースF1チーム19
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