【レースの焦点】追う立場のプレッシャーと天真爛漫な“無法者”
2016年4月19日
20番手から5位まで追い上げたライコネンと、最後尾スタートのあと接触のハンデまで背負いながら7位まで挽回したハミルトン。マシンに痛手を負ったふたりは、ベッテルやリカルドのように軽快なレースを楽しむことは叶わなかったが、40周目のターン9(!)でハミルトンがボッタスを相手に実現したのは、中国GPで最も迫力のあるオーバーテイク。そのハミルトンをヘアピンで捕えたライコネンも見事だった。
忘れてならないのは、誰ひとり抜く必要がなかったけれど、上海の週末を圧倒的に支配したニコ・ロズベルグの強さ。けっして速いマシンと強運のおかげだけではない。象徴的だったのは、スーパーソフトをレースタイヤから除外して、予選Q2でソフトを選んだ賢明さ。そして何より、1回目のアタックからコンマ7秒も速くなった、Q3最後の完璧なラップ。好調なフェラーリにも精神的なダメージを与える予選だった。
連勝中のニコには、フリー走行から、いっさい迷いがない。ポケットの中に速さを隠しながら淡々とロングランを遂行する。予選=レース結果、あるいはスタートがすべて、という呪縛から自らを解放する強さも身につけた。スタートでリカルドに先行されても、あわてることなくレッドブルに従ってDRSが使える周回を待った……波に乗ったドライバーは、あらゆる運に恵まれているように映る。しかし、それはロズベルグが自らの努力で引き寄せ、しっかりとつかんだ運。天から降ってきたわけではない。
(今宮雅子/Text:Masako Imamiya)
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※スペインGP終了時点
1位 | マックス・フェルスタッペン | 219 |
2位 | ランド・ノリス | 150 |
3位 | シャルル・ルクレール | 148 |
4位 | カルロス・サインツ | 116 |
5位 | セルジオ・ペレス | 111 |
6位 | オスカー・ピアストリ | 87 |
7位 | ジョージ・ラッセル | 81 |
8位 | ルイス・ハミルトン | 70 |
9位 | フェルナンド・アロンソ | 41 |
10位 | 角田裕毅 | 19 |
※スペインGP終了時点
1位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 330 |
2位 | スクーデリア・フェラーリ | 270 |
3位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 237 |
4位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 151 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 58 |
6位 | ビザ・キャッシュアップRB F1チーム | 28 |
7位 | BWTアルピーヌF1チーム | 8 |
8位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 7 |
9位 | ウイリアムズ・レーシング | 2 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 0 |