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【決勝無線】チャンピオンによる、最後の抵抗

2015年12月2日

 ロズベルグの12秒後方でコースに戻ったハミルトンは、激しくプッシュしてロズベルグとのギャップを縮めていき、その差は6秒にまで詰まった。

 しかし残り5周を迎えたところで、ハミルトンの希望を打ち砕くような指示が出る。

「ストラットモード10、ニコはストラット6で走っている」

 パワーユニットのエネルギーマネージメントを含めたモードを、抑えめに切り替えろという指示だった。

 モンツァのエンジンブローで1基を失ったロズベルグは、パワーユニットのマイレージが厳しくなっていた。そのためアブダビで予選以外は大事を取ってコンサバティブなモードで走っていた。レース最終盤に異常なデータが出てきたのか、チームはさらに抑えたモードへの切り替えを指示。2台のマシンで不公平にならないよう、ハミルトンにも同様の指示を出したのだ。

「ストラットモード10、これは指示だ」

 すぐには応じなかったハミルトンに対して、ボニントンが厳しい口調で再度告げる。これでハミルトンはロズベルグ追撃をあきらめるしかなかった。

「第2スティントの最後も、まだタイヤは大丈夫だった。正直言うと、もしかすると最後まで走り切れた可能性もあったんじゃないかと思う。だけど、その後はチームの決定次第だった。最後までタイヤをもたせることができたかどうか、交換するにしてもスーパーソフトを履くべきだったのかどうか、それはわからない。レースを通してエンジンモードは(切り替えて)アップダウンしているけど、本当にそうすべきだったかもわからない。僕のエンジンは、まだまだライフ(寿命)が残っていたからね。心のどこかではチャレンジしたかったという気持ちがあるのは事実だ」

 チームとしてはワンツー・フィニッシュをふいにしない範囲内で最大限の自由を与えた。しかし予選でチームメイトに敗れ、チャレンジャーの立場となったハミルトンにとっては十分なものではなかった。数百億円をかけて戦うメルセデスとしてはチームの方針は絶対で、ハミルトンのステイアウトを認めたのは最大限の譲歩であったことは理解できる。それでもファンの本音としては、制約なく、両者が死力を尽くして戦う姿が見たい。

(米家峰起)





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