──ヒュルケンベルグの評価は、どうなんでしょう?
B氏:悪いドライバーではないけど、めぐりあわせが悪い。
A氏:一緒に仕事をしたスタッフは、みんな高く評価しているけど。
C氏:まだF1では表彰台すらないからね。チームメイトのセルジオ・ペレスのほうが結果は上。そもそもペレスはペイドライバーだと思われているけど、実際フォース・インディアのスタッフたちは「そんなことない」と言う。F1チームはレース結果にスタッフたちの生活がかかっているわけだから「やっぱり速いドライバーがいい」と。つまり昨年末にアブダビでテストしたGP2王者のジョリオン・パーマーよりも、ペレスのほうが総合力で上なんだよ。もちろん資金を持ち込んでいないわけじゃない。でも実際のところ、数億の金でドライバーの評価が一変することはない。前半戦の成績を見ても、予選はヒュルケンベルグが強くて8勝2敗だけど、決勝ではペレスが5勝4敗で勝ち越し。ペレスはイメージ以上に速いドライバーだし、少なくともフォース・インディアは彼を評価している。
A氏:みんなが思っているよりチームに評価されているドライバーと言えば、パストール・マルドナド。
B氏:たしかにイメージほど悪くない。さすがにチーム内の評価はロマン・グロージャンのほうが上だと思うけど、グロージャンは最近「また昔の悪いクセが出ている」って評判を落としているから……。
──ロータスのチーム買収問題は?
A氏:どこかに買ってもらわないと、もう存続できない。
C氏:すでにルノーがロータスの株式の過半数を取得しているという情報もある。
B氏:あとは条件を詰める段階じゃないの。
──もしルノーがワークス参戦するなら、レッドブルのパワーユニットは?
C氏:このまま来年まではルノーを使うかもしれない。残り12トークンを使うパワーユニットが、どんな出来かで判断するんじゃないかな。
A氏:パワーユニットの基本設計は決まっているわけだし、来年メルセデスに変えるなら、いま使っているパワーユニットの写真を撮って、狙いを定めて開発してしまえばいい。急に変えるとしても「絶対に載せられない」ってことにはならないだろう。