☆☆☆☆ バルテリ・ボッタス
本人も認めたように、ようやく体調が万全となった。それは縁石をいままで同様に使っているので見てとれた。マッサに0.363秒差の予選5位、レース終盤にベッテルを完封して4位。DRS圏内まで接近されながら翻弄した実戦スキルは、絶妙なラインワークと出口地点のアクセルワークだった。ベッテルにすれば次にボッタスと手合せになった時、このリベンジにいくだろう。それを早く見てみたい。
☆☆☆☆☆ ルイス・ハミルトン
「盤石」のひとこと。夜空に光る打ち上げ花火みたいな“ロケット・スタート”。印象的なショートシフト、メルセデス・パワーユニットのトルクカーブを完全把握したホイールスピン・ゼロの技だ。
☆☆☆☆☆+ キミ・ライコネン
ついに最速ラップ記録歴代2位タイ、1位77回ミハエル・シューマッハー、2位41回アラン・プロスト。この記録が雄弁に彼の“自己最速主義”を語る。レース中盤に無線で流れた「ミディアムがいいのに何でソフト!?」。欲が出てきたキミ、その後のやりとりはオンエアされなかったが、ピット側とコミュニケーションしながら第2スティントを23周も──WRC時代のドライバーとナビの会話みたいに。それで、ラストスティント17周勝負を決意。これでバーレーンは表彰台6回、2006年は22番グリッドから3位へ。金曜から復活を予感していたポディウム返り咲きだ。すぐひとくち飲んだらシャンパンじゃないぞ、インタビューが始まるとマイクNGだよ──ジャッキー・スチュワートさんからマイクを取ると、ひとりしゃべりが止まらないキミ。今季の総集編この場面はきっと使われることだろう。
☆なし フェリペ・マッサ、ジェンソン・バトン、ニコ・ヒュルケンベルグ、マックス・フェルスタッペン、カルロス・サインツJr.、ウィル・スティーブンス、ロベルト・メリ、マーカス・エリクソン、フェリペ・ナッセ