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【レースの焦点】熱くなるほど、強くなる

2015年3月31日

 ベッテルの第1スティントは予選で3ラップ使用したミディアムで17周。第2スティントはミディアムのニューセットで20周。一見、単純なこの作戦を成功に導くため、彼はどれほど神経を擦り減らしたことだろう? 第1スティント後半は1分46秒台、最後の4周は0.1秒ずつラップタイムを落としながら耐えた。第2スティントは1分44秒台から入った後、10周のあいだ1分45秒台を維持──最後の2周は0.3秒落として第3スティントにつないだ。

 金曜日からタイヤの性能維持に苦労していたメルセデスは、4周目のセイフティカーで迷うことなくピットイン。首位ハミルトンはステイアウトしていた集団の後方、6位でコースに戻ったが、再スタートの後にも即座にベッテルとの差を詰めることができず10秒のリードを許してしまった。レースの鍵となったのは、17周目に最初のタイヤ交換を行うまでベッテルが維持した9秒のリード。そしてミディアムのニューセットでハミルトンを追い詰めた第2スティント前半。3ストッパーのハミルトンが24周目にミディアムに交換した後は、追い上げるメルセデスに間隔を詰められながら、スティント終盤は絶妙なペースコントロールでメルセデスの気勢を制した。

 ベッテル、37周終了時点でミディアム→ハードへ交換。ハミルトン、38周終了時点でミディアム→ハードへ交換。ふたりの間隔は14秒。同じタイヤで残り周回数も同じ。主導権を握っていたベッテルの勝利は、この時点で確実になった。そのぶん彼が背負った重圧は計り知れない──物理的にはタイヤと作戦で説明されるレースでも、マレーシアGPの勝敗を大きく左右したのは、きっと、ベッテルの“勝ちたい”という強い思いだ。自身にとってもフェラーリにとっても、何があっても逃してはならないチャンスだった。

 4度のタイトルに輝いたドライバーが、表彰台では涙を抑えるのに苦労した。ドイツ国歌が流れる間は空を見上げて自らの胸に思いを馳せ、イタリア国家を聴くときにはチームのみんなが合唱する声に笑顔で耳を傾けた。

 スクーデリア自身でさえ予想していなかった“新生フェラーリ”の勝利。キミ・ライコネンも後方から追い上げて4位入賞を果たした──赤いマシンが速いと、F1はこんなに楽しく華やかになる。





レース

6/28(金) フリー走行 19:30〜20:30
スプリント予選 23:30〜24:14
6/29(土) スプリント 19:00〜20:00
予選 23:00〜
6/30(日) 決勝 22:00〜


ドライバーズランキング

※スペインGP終了時点
1位マックス・フェルスタッペン219
2位ランド・ノリス150
3位シャルル・ルクレール148
4位カルロス・サインツ116
5位セルジオ・ペレス111
6位オスカー・ピアストリ87
7位ジョージ・ラッセル81
8位ルイス・ハミルトン70
9位フェルナンド・アロンソ41
10位角田裕毅19

チームランキング

※スペインGP終了時点
1位オラクル・レッドブル・レーシング330
2位スクーデリア・フェラーリ270
3位マクラーレン・フォーミュラ1チーム237
4位メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム151
5位アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム58
6位ビザ・キャッシュアップRB F1チーム28
7位BWTアルピーヌF1チーム8
8位マネーグラム・ハースF1チーム7
9位ウイリアムズ・レーシング2
10位ステークF1チーム・キック・ザウバー0

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