フェラーリのアロンソは、全出走車中最も長い17周の連続走行を実施。この時はSを履いていましたが、最後の1周でラップタイムを落としたものの、終始安定したペースで走行。ペース自体はメルセデスAMGより1周あたり0.7秒程度遅いものの、タイヤの寿命をしっかりと確認していたという印象があり、不気味です。一方、ライコネンはSとSSで10周程度ずつの連続走行を実施。デグラデーションの傾向は見られますが、レッドブルより若干劣るだけというペースで、上位争いに加わって来そうです。ライコネンに復活の兆しが見えます。
ベストタイムでは目立たなかったフォースインディアですが、セルジオ・ペレス、ニコ・ヒュルケンベルグ共に、ロングランでは上位に匹敵するペースを発揮。またいつものように、他とは作戦を変える形で、上位をかきまわしてくる可能性は十分にあるでしょう。
マクラーレンは今回苦労しそうです。ベストタイムでは上位に顔を出していますが、ロングランでは大苦戦。Sを履いた際のペースはメルセデスよりも1周あたり2秒ばかり遅く、SS装着時のデグラデーションも非常に大きくなっています。これは、チームの公式コメントで、ジェンソン・バトンも認めていること。上位にリタイアが出ない限り、入賞は難しいでしょう。
週末を通してホッケンハイムは、気温が非常に高くなるとの予報です。当然路面温度も上がり、タイヤには非常に厳しい状況。ピレリは、今回のレースは2〜3回のピットストップになると予想していますが、初日のロングランを見る限り、3ストップを選択するマシンが多くなりそうです。ただこれは、レースがドライになった場合のこと。日曜日は雲が多く、場合によっては降雨があるかもしれません。
メルセデスAMGがFRIC無しでも今まで通りの強さを見せるのか? それとも、ウイリアムズやレッドブル、もしくはそれ以外のチームがメルセデスAMGに真っ向勝負を挑むことになるのか? 今回のドイツGP、土曜日以降も要注目です。