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【レースの焦点】冴え渡るレース勘と見事なタイヤ管理能力、使命を果たしたガスリーが歓喜の6位入賞!

2018年8月1日

RebBull

 12番手からスタートし、マーカス・エリクソンとの接触によって1周目には16番手まで後退しながら、12台を抜き去って4位入賞を果たしたリカルドは、これまでも“抜けないコース”の常識を覆してきたオーバーテイクの達人。

 たしかに、大半のドライバーがターン1でインに飛び込んだリカルドに抵抗しようとはしなかったし、リカルドだけがマシン性能の恩恵を受けているように映った。しかし詳細に注目すると、彼がホームストレートのDRSだけに頼らず、ターン1から3までの広い区間でオーバーテイクを組み立てていることが分かる。

 象徴的だったのは、21周目にマグヌッセンを抜いたシーン。最終コーナーでハースのマシンに近づき、DRSを開いたレッドブルだったが、ホームストレートでは抜き切れない。前の周回ではターン2でイン側を攻めたリカルドは、21周目には同じポイントでアウトからハースを攻略した。入り口から出口まで、レッドブルのコーナリング性能を活かし、アウト-アウトのラインで大きな弧を描いて速度を維持し、優位性を示すと絶妙のタイミングで姿勢を変更してターン3のエイペックスを抑える
──。ハンガロリンクのレースで、リカルドがこれまでも何度も披露してきたオーバーテイクの技だ。

 それに──ターン1のブレーキングでDRSを閉じた後、出口の“DRSアクティベーション2”ポイントで、ライン通過と同時にDRSを開いていたドライバーはリカルドしかいない。パワー不足を補うため、マシンの姿勢を安定させて加速に転じるタイミングが誰よりも速いのだ。レース終盤、ボッタスを攻めあぐねるベッテルのケースと比較すると、ここでDRSを開くのが簡単ではないことがよく分かる。

 ガスリーやアロンソの“賢明”なレースとは対照的なかたちで、知性と野性が抜群にバランスしたリカルドのレースもまた、ハンガリーGPを華やかにした。コース上のオーバーテイクは大半がリカルドによるものだ。

 苛酷な5戦を見守ってきたファンは、優勝したルイス・ハミルトンだけでなく、ハンガリーGPがそれぞれにとってハッピーなものであったことを願う。100%満足なドライバーは数人しかいないかもしれないけれど──と思った瞬間“ミニ・ライコネン”の姿にみんなの心が和んだ。

 本当は、一番速かったのはキミだ。ドリンクなしでアタックを続けて、3位では「理想からほど遠い」コメントは当然。ちょっとモヤモヤするけれど……。小さなロビンくんの笑顔がライコネン・ファミリーの穏やかな休日を告げ、ファンも“グランプリがない平穏”の夏を歓迎する気持ちになった。

(Masako Imamiya)





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