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【レースの焦点】スタートに見えたボッタスの固い意志。攻撃と冷静の黄金比を見事に発揮したリカルド/F1第9戦オーストリアGP

2017年7月11日

Sutton

 メルセデスとフェラーリの力が拮抗していたことを、ベッテルはこう説明した。
「第2スティントでスーパーソフトを履いてからマシンは元気を取り戻した。バルテリが苦労している様子もはっきりと分かった。でも、ウルトラソフトではメルセデスが速く、スーパーソフトではフェラーリが速いというような単純な話ではないと思う。言えるのは、2チームの力がとても接戦だということだ」

 レース終盤のベッテルの追い上げと、左リヤに苦しみながら守ったボッタスの攻防はオーストリアGPのハイライト──。ターン1からの立ち上がりの巧さはボッタスがここで速い理由のひとつ。だから左リヤのブリスターはなおさら、厳しいハンデであったはずだ。でも「フィンランド人ドライバーに共通する強み=冷静沈着」を自認するドライバーは、その長所を固持して、高速レッドブルリンクでフェラーリを抑えることに成功した。

 そんなボッタス以上に“誰が勝者なの?”と思うほど、喜びを爆発させたのは3位表彰台を飾ったリカルド。彼の特質である、攻撃と冷静の黄金比を見事に発揮したレースで、レッドブルリンク初表彰台を飾った。その名に反して、レッドブルのマシン特性には向いていないコースである。

 冷静さの一端は、レース直前の無線にも表れた。陽射しが増して急上昇した路面温度が伝えられると、リカルドは「金曜午後」の路面温度をエンジニアに確認し、エンジニアはFP1、FP2、FP3の路面温度をドライバーに伝えていた。レース中のコントロールされたペースは、フィーリングとロジックの合算なのだ。

 鍵となったのはスタート直後、ターン1で3番手キミ・ライコネンのインに並んだ後、ターン3に向かう上り坂ではいったん身を退くようにしてフェラーリのスリップストリームに入ったこと。ライコネンがイン側のスペースを気にする一瞬前に、レッドブルはフェラーリのインに飛び込んだ。ここで3番手に上がったことが、前半の攻めの要。

 そして後半のハイライトは、ウルトラソフトで猛追するルイス・ハミルトンに対して断固とした防御を果たしたこと。ターン4での攻防を制したことが、5戦連続表彰台への決定打となった。

「頭に浮かんだのは“ファイト!”のひと言だった。戦いは僕の任務。それに備えて、興奮を高めて、そのなかで冷静を保つこと。相手のマシンが隣に並んでも思考を働かせ、ブレーキングポイント、クリッピングポイントから視線を外さないこと──。限界までブレーキングを遅らせ、イン側にいるかぎり、理論上、自分のラインを守れるはずだと信じていた」





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