「ジェンソンのほうはできませんでしたが、1台は確認しておきたかった」と長谷川総責任者は説明する。

　こうして、さくらでアロンソの新しいパワーユニットで確認された新しいインテークシステムは、シルバーストンで持ち込まれた後、FIAによって封印された。

金曜フリー走行時点ではパワーユニット問題は解決に至らず

Masahiro Owari

「入れれば良くなるのは明らかですが、それがきちんと動くかどうかが心配だった」と言う長谷川総責任者。しかし、フリー走行2回目では、その心配が的中した。バトンのインテークシステムにデータ上、気になる点が発見されたからである。約40分間、ガレージで吸気周りをチェックしたが、機械的な問題が発見されなかった。しかし、セッション後半に再びコースインしたバトンのテレメトリーには、まだ気になるデータが表示されていた。
「これから、再度チェックして、土曜日以降に備えたい」と語っていた長谷川総責任者。

　新しいインテークシステムはもちろんスペアはあるので、機械的に何か問題が発見されれば、スペアと交換することはできる。だが、新しいインテークシステムそのものに根本的な問題が発見された場合は、オーストリアGPまでの旧式に戻さなくてはならない。
　果たして、土曜日のフリー走行で、バトンはどちらのインテークシステムを使用するのか、注目したい。

（Text : Masahiro Owari）

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