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【レースの焦点】時には非情、時には微笑みを

2015年10月13日

 予選で1ラップをまとめきれず、スタート直後にはキミ・ライコネンにも先行を許したベッテルにとって、2位は望み得る最高の結果だった。鍵となったのは、26周目にバルテリ・ボッタスがピットインしても誘われることなくステイアウトし、4周の間にマージンを築いたうえでタイヤ交換に踏み切った作戦。ボッタスが中団グループに前を塞がれたことも幸いしたが、タイヤの性能低下が小さなコースでは「速いほうのタイヤで、できるだけ長く走行する」作戦が機能した。さらに興味深いのはソフトに交換したアウトラップ。2周後にピットインしたハミルトンと比べてさえ、3秒近くも速いペースで一気にセルジオ・ペレスに迫り、ターン13でアウトからオーバーテイクすることに成功した。

「ピットストップのあと、セルジオを抜くのがどれだけ重要か、あの時点ではそんなに意識していなかった。すぐに抜けると考えてはいたけれど、ターン13でしかけたときには少しセルジオを驚かせたかもしれないね。その後、他のドライバーが彼を抜きあぐねていると知って、あのアタックがとても重要だったのだとわかった」

 ベッテルに関しては作戦を成功させたフェラーリだが、不可思議だったのは1周後にライコネンをピットインさせてしまったこと。インラップはベッテルより速い点を見ると、キミのタイヤが限界に達していたとは思えない。ベッテルの2.5秒後方を走っていたのだから、1周でボッタスをかわすだけのマージンは築けない。「セブがこのラップで入るから、次のラップでピットイン」という無線から考えると、ベッテルのアウトラップペースを見た上での判断でもない。ステイアウトしてオーバーカットにトライすることが“攻撃”であったのに、フェラーリは“無難に”ダニエル・リカルドとボッタスを先行させてしまった。結果、ライコネンはレースの大半をボッタスの後方で過ごすことになり、それが最終ラップの接触にもつながった。

 ターン4の接触は、あの断面だけを見るとライコネンが楽観的に攻めすぎたようにも映るが、36周目にもライコネンは同じ場所でしかけて、いったんはボッタスの前に出ている。問題は“キミは、もう攻めてこない”と思わせてしまったこと。だから最終ラップ、ボッタスはディフェンスのラインを取らずにイン側を大きく開けてターン4にアプローチし、フェラーリの存在に気づかない様子で鋭くターンインした。ライコネンが右フロントをロックさせたのは無謀に飛び込んだからではなく、ボッタスの動きを見て接触を避けるため、必死の制動を試みたためだ。ふたりの見解は、もちろん対峙する。レース後、スチュワードはライコネンに30秒加算のペナルティを科したが、失ったものはボッタスのほうが大きいことを考えると、100%ライコネンに非を認めた判断ではないだろう。





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