ただ、そうは言っても、初日のフリー走行で上位につけたメルセデス、レッドブル、フェラーリにはそれなりのパフォーマンスが期待できるでしょう。特に前戦シンガポールで謎の失速を喫したメルセデスには注目です。彼らは、金曜日に最もコンディションの良かったFP2序盤で好タイムをマーク、インターミディエイトを履いたルイス・ハミルトンとニコ・ロズベルグが計測1周目でこのセッションの2番手、3番手となる1分48秒台を記録しました。トップタイムこそ、FP2中盤の雨が降りだす直前に1分48秒277を記録したダニール・クビアトのものとなりましたが、2台のメルセデスにとっては走り出しでまずまずのタイムが出たことは好材料。明日のドライセットを大きく踏み外さなければ、やはり優勝の本命にあげられるでしょう。
対するフェラーリは、セバスチャン・ベッテルが一日を通して31周、キミ・ライコネンも同じく31周とライバルたちよりかなり多くの周回を重ねました。ベッテルは「最初は期待していた状態ではなかったが、最終的にいろいろと学習することができた」と前向き。シーズン後半に入り、勢いを増しているだけにメルセデスとのタイム差がどんな形となって現れるのか、注目したいところです。
クビアトがトップタイムをマークしたレッドブルもウエットでは予想通りの速さを見せました。ドライでの苦戦は彼ら自身も覚悟するところですが、高いシャシー性能を誇るRB11はダウンフォースには定評があり、予選でなんとか上位に食い込めれば、オーバーテイクの難しい鈴鹿のコース特性を味方につけ、予想以上の活躍も期待できそうです。また、鈴鹿との相性が良いと言われるウイリアムズにも注意しておかなければならないでしょう。
いずれにしても今週末のカギを握る土曜のフリー走行。セッションは12時スタートです。
(F1速報)