そんなまだ無免許のフェルスタッペンは、ルーテシア ルノー・スポール トロフィーで圧巻の走りを見せた。「ゲームでしか体験したことがない」という富士スピードウェイをタイヤが溶けるほどに攻める。撮影用の伴走車(伴走車と言えどルノー・メガーヌであり、パワーではフェルスタッペンが乗ったクルマの上を行く)が追いつけないほどだ。スタッフ曰く「左のリヤタイヤだけ、タイヤの内圧がすごく上がっている。Aコーナーの走りも、初めてとは思えないほど……さすがだ」とのこと。また、撮影の模様を見学に来ていた森脇基恭氏も「短い時間しか乗っていないはずなのに、もうクルマの特性をとらえている。それはF1レベルのドライバーなら当然ですが、フェルスタッペンはその中でも随一の才能を備えているんじゃないですかね」と絶賛していた。
フェルスタッペンはルーテシア ルノー・スポール トロフィーの印象について、「非常にクールなクルマだ。すごくコントロールしやすくて、テクニカルな低速コーナーよりも、高速コーナーを攻めると楽しめるクルマだよね。ブレーキのバランスも取りやすい。サーキットを攻めるクルマに仕上がっているよ。でも、一般道でも楽しめる要素を犠牲にしていないところがすごいよね」と気に入ったようだ。「免許を取ったら買う?」と聞いたところ、「もうルノーから貰ったよ」とのこと。
またイベントには、マックスの父親のヨス・フェルスタッペンも来場。メガーヌのステアリングを握り、息子マックスと併走するシーンもあった。ピットから出て行く際、現役F1ドライバーの息子以上にホイールスピンをさせていたのは、ご愛嬌だろう。
僅か1時間のサーキット走行を楽しんだフェルスタッペン。ほとんど疲れた表情を見せずにサーキットを後にし、鈴鹿サーキットへと向かっていった。
なお、この日発表されたルーテシア ルノー・スポール トロフィーは日本限定50台で10月30日予約注文が開始される。また、メガーヌ ルノー・スポールCUP-Sは日本限定のモデルで60台の限定生産、10月30日から発売が開始される。詳しくは全国のルノー正規販売店へ。