☆☆ キミ・ライコネン
ミハエル・シューマッハーを超える歴代1位の大記録、27戦連続入賞を持つライコネン。スパ4勝、2008年にラスト2周でつぶれていなければ前人未到の“5連覇”達成だった。今年も「キング・オブ・スパ」と描いた旗を振るファンを毎日のように目撃。FP1から快調なリズムでセバスチャン・ベッテルに先行。ところが予選Q2で、またトラブルだ。あれがなければベッテル以上のグリッドを占め、まったく違うレース展開も可能だった……。「スパ王」の秘密はセクター2のライン、ブランシモンからスタブローにあると思える。
☆☆ フェルナンド・アロンソ
パワーユニットについて口を閉ざす彼。そのぶんコース上の走りで、いまのホンダの「真実力」を語りかける。涙が出そうになったオールージュ。鈍い排気音ときわどい動きはマノー程度、それでも「前進あるのみ」とポジティブに……。
☆☆☆ ダニール・クビアト
バルテリ・ボッタス、ライコネン、フェリペ・マッサ、セルジオ・ペレスを次々にオーバーテイク、12番手から4位へ。ケメルストレート・エンドのセクター1で最高速345km/hを記録。RB11のダイナミック・ダウンフォース効率とルノー・パワーユニットの回生力を駆使したクビアト。ブレーキングでタイヤロックしながらも制動力をコントロールしていたプレーが目立った。
☆☆☆ セルジオ・ペレス
暴れん坊イメージが今年やや消えて、自滅ミスはゼロ。チーム方針に従いダウンフォース設定をニコ・ヒュルケンベルグと分けてセットアップし、自己ベストグリッドの4番手を獲得。スタート後のレ・コームでハミルトンを抜きにいく攻撃は見事。中盤ペースが落ちたのはレスダウンフォースゆえにタイヤ性能劣化が想定以上に悪化したから。それでもウイリアムズのマッサを抑え込み、5位10点。孤軍奮闘して今季チームベストの成績を持ち帰った。