GP直送:関係者が語る、可夢偉シート喪失の裏事情
2015年7月22日
もうひとつの質問は、可夢偉に入賞の期待を託した鈴鹿で、なぜチームメイトのマーカス・エリクソンが使用した新しいフロントウイングを与えなかったのか、ということだ。
「そのとき新しいフロントウイングは、ひとつしかなかった。優先権は1500万ユーロ(約20億円)という多額の持参金を持ち込んでいるマーカスにあった。そのことは可夢偉にも説明している」
ベルギーGPではポイントを取るために可夢偉を下ろしたと言いながら、今度はお金が優先という矛盾。結局コレスやフィリップスによるケータハム“救済”計画は、鈴鹿のあとのロシアGPが最後となった。
「我々がケータハムの経営に乗り出すきっかけを作ったのはドクター・マルコ(レッドブルのモータースポーツアドバイザー)だった。イギリスGP直前に、マルコがコレスに『ケータハムが売られるから、買え』と電話してきたんだ。彼の狙いが何だったのかはわからないが、おそらくレッドブルのジュニアドライバーを乗せたかったんじゃないか。しかしチームに入ってみると我々が想像していたよりも、ひどい状況だということがわかった。コレスはチームに約400万ポンドを注ぎ込み、ロシアGPのあともアメリカGPに向けて可夢偉のために新しいフロントウイングと新しいサスペンションを製作していたのに……」
結局ケータハムは管財人の管理下に入り、アメリカGPとブラジルGPを欠場。可夢偉は前述のベルギーGP欠場を余儀なくされ、チームとともにアメリカ〜ブラジルを欠場後、最終戦アブダビGPに出場。それがケータハムにとって最後のレースとなり、可夢偉は2015年のF1シートを手に入れることができなかった。
2015年の現在、フィリップスが語った話が真実かどうかを判断するには、もう少し時間が必要だ。
(尾張正博)
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※オーストリアGP終了時点
1位 | マックス・フェルスタッペン | 237 |
2位 | ランド・ノリス | 156 |
3位 | シャルル・ルクレール | 150 |
4位 | カルロス・サインツ | 135 |
5位 | セルジオ・ペレス | 118 |
6位 | オスカー・ピアストリ | 112 |
7位 | ジョージ・ラッセル | 111 |
8位 | ルイス・ハミルトン | 85 |
9位 | フェルナンド・アロンソ | 41 |
10位 | 角田裕毅 | 19 |
※オーストリアGP終了時点
1位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 355 |
2位 | スクーデリア・フェラーリ | 291 |
3位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 268 |
4位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 196 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 58 |
6位 | ビザ・キャッシュアップRB F1チーム | 30 |
7位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 19 |
8位 | BWTアルピーヌF1チーム | 9 |
9位 | ウイリアムズ・レーシング | 2 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 0 |