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GP直送:F1と「バーレーンの春」に大きな一歩

2015年4月19日

「反体制派の人々とは、すでにロンドンでも会って話をしているし、バーレーンでも会っている。彼らと話をすると、彼らは非常に常識のある地に足の着いた人たちだということがわかる。だからこそ、どちらが正しくて、どちらが間違っているか、わからなくなることもある。もしかしたら、どちらも間違っているかもしれない、とね」

 この4年間バーレーンGPを開催し続けてきたエクレストンだが、バーレーンの人権問題を無視していたわけではない。そして今年ついに人権団体と手を結ぶ決断を下したのである。

 かつて、エクレストンはこう言っていた。

「我々の仕事は良いレースを披露することだけ。レースが終われば、静かに去る。我々の理解が及ばない各国の問題について、自分たちが関与するつもりはない」

 つまり今回の人権団体との共同声明は、F1にとって大きな方向転換だと言っていい。しかも、これはバーレーンGPだけの問題ではない。声明では「グローバルな活動」と明記されており、F1が開催されるすべての国、つまり中国やロシアについてもF1は同じスタンスをとることになる。

 人権問題はバーレーンだけに存在しているわけではなく、多くの国が抱えている複雑な問題であり、日本においても他人事ではない。だからといって、ヨーロッパから世界へ進出しているF1が、それぞれの国で起きている問題に目をつぶっていいというわけではない。その問題に対して、ようやく新しい流れが生まれようとしている。





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