密着マクラーレン・ホンダ:敵は「熱」だけではない
2015年3月15日
新井総責任者の回答で気になる点がひとつあった。「今回の結果は熱の影響で、MGU-Kだけでなくエンジン側も少し抑えて使用せざるを得ない状況となっているため」というものだ。
会見終了後これを聞いていた、あるイギリス人ジャーナリストが、こんなことを言っていた。
「今のホンダの状況は昨年ルノーが苦労したのに似ている」
運動回生エネルギーの仕組みの特性上、MGU-Kを稼働させると、エンジン本体のクランクシャフトに大きな負担がかかる。だから、MGU-Kをフルパワーで使えない。そして、たとえMGU-Kをフルパワーで使わなくても、使えば使うだけクランクシャフトに負担がかかるから、エンジン側もセーブしなければならないという状況になる、というのである。
この見解が正しければ、ホンダが抱えている問題は回生エネルギーのパワーを上手に使うというパフォーマンス的な問題だけでなく、パワーユニットの根本的な耐久性にも及んでいる可能性がある。ただし、その点に関してはトークンを使用しなくても「安全性の向上」を理由にシーズン中に改良することができる。ただし、その場合は以前よりも軽量化したり、パワーアップしたりとパフォーマンス面で向上しないことが条件となる。
オーストラリアGPの予選開始時の気温は27℃。次戦マレーシアGPが開催されるクアラルンプールの、同日の最高気温は34℃。記者会見が終わってから約1時間後、同じ場所でマクラーレンとホンダのエンジニアはミーティングを始めた。開幕戦で直面した問題に、2戦目以降どのような対策を施すのか。明日のレースだけでなく、シーズンを通した戦い方にも注目したい。
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※オーストリアGP終了時点
1位 | マックス・フェルスタッペン | 237 |
2位 | ランド・ノリス | 156 |
3位 | シャルル・ルクレール | 150 |
4位 | カルロス・サインツ | 135 |
5位 | セルジオ・ペレス | 118 |
6位 | オスカー・ピアストリ | 112 |
7位 | ジョージ・ラッセル | 111 |
8位 | ルイス・ハミルトン | 85 |
9位 | フェルナンド・アロンソ | 41 |
10位 | 角田裕毅 | 19 |
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※オーストリアGP終了時点
1位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 355 |
2位 | スクーデリア・フェラーリ | 291 |
3位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 268 |
4位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 196 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 58 |
6位 | ビザ・キャッシュアップRB F1チーム | 30 |
7位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 19 |
8位 | BWTアルピーヌF1チーム | 9 |
9位 | ウイリアムズ・レーシング | 2 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 0 |
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