この本番の公式セッション初日を終えて、さまざまな課題が見つかった。その中でも一番の課題は、ソフトウエアの設定時間の短さだ。
「まだまだ(エネルギーを)どこに割り当てるかというのが全然、できていない。途中で(エネルギーが)なくなったりということもあって、MGU−Kのパワーの割り振り方が上手くできていない。エネルギーをどうリカバーして、どうやって使うか。もうちょっとエネルギーをやりくり上手にならないと、レースでは勝てないなという実感ですね。インとアウトで結局、借金が残っちゃう、みたいな感じですよね。もう少し、そこのあたりをデータ解析してどう割り振るか。データの割り付け方をもう少し細かくやらないと、良いタイムがでないなというのが分かりました」
その実戦に向けての熟成不足は当然、プレシーズンテストの走行量の不足が最大の原因だが、サーキットごとの経験不足もボディブローのようにタイムに響いてきている。
「プレシーズンテストできちんと走り込めなかったというのがかなり大きいです。それと、ここのサーキットとバルセロナのサーキットは全然違うのがあります。ここは相当フラットで路面がスリッピーですので、ブレーキングポイントもどこまで突っ込めるかというのは、ドライバー自身も相当、調整しながらやっている。ハードウェア面での不安はないですが、データ設定はやればやるほど良くなっていくのは事実なので、やっぱりここに来て(走行量の少なさが)効きますよね」
金曜の結果として、ベストタイムを比較すると、トップのメルセデスから約5秒差、3番手のウイリアムズからも約3秒、離された結果となった。
「明日のFP3とクオリファイに向けて、今、さくらの研究所とリアルタイムでデータを見直しています。今日のタイムはご参考ということで。明日、ちゃんと走ります。きちんと戦えるようにするのが今夜から明日かなと思っています」