来季はトップ争いに加われる
ーーそのような状況から、どうやって立て直したのでしょうか?
「最初のテストでは、計測ラップは1周もできなかったんだから、皆さんが驚くのも無理はないかもしれません。ただしホモロゲーションされた後も、パフォーマンスアップに繋がらず、信頼性を向上させることを目的としてFIAの承認を得れば、改良は可能でした。それにソフトウェアのプログラムに関しては、FIAの承認がなくても変更は可能で、我々のパワーユニットはその部分でも問題を抱えていたから、やれることはたくさんあったのです。開幕して5戦ぐらいは毎戦のように変更を加えていたと思います」
ーーその後、カナダでは(ダニエル)リカルドが今シーズン、そして自信にとっての初勝利。その後も2勝して、日本GPまでに3勝を挙げています。今シーズンの残り、そして来シーズンに向けて、抱負を聞かせてください。
「シーズン序盤に信頼面の問題を出したことは、シーズンを通して我々を苦しめる結果となりました。すでに(ダニール)クビアトがレギュレーションで定められている5基を超え、6基目のパワーユニット(エンジン本体)を使用しているほか、日本GPでは(パストール)マルドナドも6基目を使用してペナルティを科せられた。恐らくすでに5基を使用しているセバスチャン・ベッテルも、6基目を使用しなければならないでしょう。
ただし、来年は違います。同じ失敗を繰り返さなければ、2015年はコンペティティブな戦いができると確信しています。今、私たちは2015年に向けて、新しいエンジンをこれまで以上に良いペースで開発しています。もちろん、ライバルも開発の手を休めることはないでしょうから、来年も激しい戦いになるでしょう。でも、私たちがトップ争いの中に加われると信じています」
http://www.renault.jp/
(尾張正博)