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「トヨタF1の成功を阻んだのはひとりの男だった」トゥルーリQ&A(1)

2013年12月7日

トヨタが成功できなかった責任はハウエットにある

「トヨタはハイブリッドの第一人者だ。彼らには技術があるし、彼らに向いたレギュレーションが採用される今、戻ってくれば嬉しいね」とトゥルーリ。
「でも注意しなければならないのは、適切な人材を選ぶことだ。前回は結果を出せなかったが、その際の過ちはドイツでチームを運営していた人間に問題があったからだ」

 その人物の名前を聞かれたトゥルーリは、TMG社長を務めたジョン・ハウエットであると答えた。
「ジョン・ハウエットはあのポジションにいるべき人間ではなかったと思う。その根拠を挙げよう」

「私はハウエットに対し、ロス・ブラウンとエイドリアン・ニューエイのどちらかを獲得するよう勧めた。そうしたら彼はどうしたと思う? 友達のマーティン・ウイットマーシュのところに行ってアドバイスを求めたんだ。ウィットマーシュはこう言った。『やめておけ。ロスは技術面で強い人間ではない。ニューエイは興奮しやすい』。その結果ハウエットは、“お友達”のマーティンがそう言ったからというので、ふたりのどちらも取らないことを決めた」

「だが普通に考えて、マクラーレンの人間が、ライバルチームの人間に対して正しいアドバイスをするだろうか?」

「技術陣営の上層部には(パスカル・)バセロンが起用され、彼が技術的な決定を下していた。だが彼はタイヤ屋だ。クレバーでインテリジェントな男だが、その役職にふさわしくはなかった」

「それから、技術面でラルフ・シューマッハーに頼るという過ちを犯し、2年を無駄にした。間違いに気付き、僕の考えに従うようになると、すぐによくなった」


LAT

トヨタのF1撤退をとめられなかった

 トヨタの撤退を危惧するバーニー・エクレストンから協力を頼まれたが、ハウエットに阻まれたとトゥルーリは言う。

「2008年の末、バーニー・エクレストンから、東京に直接連絡をとってくれと頼まれた。『トヨタは近いうちにF1から撤退してしまう。私としてはそうさせるわけにはいかない』とね」
「しかし問題は日本側には確固たるヒエラルキーがあったことで、それを無視するすべがなく、私にはどうすることもできなかった。ハウエットからすべての道を阻まれ、結局トヨタはエクレストンが恐れていたとおり、F1から撤退してしまった」

「素晴らしい企業だっただけに残念だ。立派な技術的なリソースがある、名の通った企業であり、本来ならF1で勝つ能力があり、勝つべき企業だった」

トヨタに初優勝をプレゼントできなかったのが心残り

 自分が一番心残りと感じているのは、トヨタに初優勝をプレゼントできなかったことだと、トゥルーリは述べた。

「自分の一番の失敗は、トヨタ初のポールを成し遂げた後、彼らにとっての初優勝を挙げたかったのに、それができなかったことだ。それができていれば、今もトヨタはF1で活躍していたかもしれない。新しいレギュレーションを考えれば、ハイブリッドの分野で成し遂げてきたような優れた仕事ができたかもしれない」


2008年ブラジルは忘れられない苦い思い出

 トゥルーリにとって忘れることができない、一番苦い思い出は、2008年のブラジルGPだという。

「苦いエピソード、残念に思うエピソードは本当にたくさんある。中でも2008年のブラジルGPは忘れることはないだろうね」

「雨が降り出した時、僕らはタイヤを交換せずに走り続けることに決めた。そしたら雨がやみ、僕らは(ティモ・)グロックとの距離を縮めていった。でも最終ラップで雨が大量に降り始めたんだ。あの水の量でスリックで走り続けるのは不可能だったので、僕らは優勝のチャンスを失った」
「(フェリペ・)マッサが勝ったが、(ルイス・)ハミルトンが最終コーナーでグロックを抜いてワールドチャンピオンに輝いた。ティモはポジションを守ることはできなかった。走り続けるのが不可能な状態だったんだ」

「レース後、ハウエットはウィットマーシュのところに行って、テレビカメラの前で、自分は嬉しいだのなんだのと言って彼を祝福した。ブラジルの人たちはそれを見て、あらゆる物からトヨタのロゴを取り外してサーキットを去った。僕らは警察にガードされて移動した。ブラジルの人たちは僕らがマッサに不利に、ハミルトンに有利に働くように操作したと思ったんだ」
「彼はトヨタチームのトップだったのだから、あのような状況の中では、マーティンが“お友達”とはいえ、ああいう態度を取るべきではなかったと思う……」

トヨタがF1に復帰するのであれば協力したい

 トヨタが将来F1に復帰するのであれば嬉しいし協力したいと、トゥルーリは述べている。
「復帰すれば嬉しいし、マネージャーとして手を貸す用意があるよ。以前関わっていた人たちが犯したミスをすべて知っているから、同じミスを絶対に繰り返さない」





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