■テクニカルノート
オー・ルージュでの大きなコンプレッションは、フロントタイヤにシーズン中で最も高い縦方向の荷重を課します。その荷重は、重量に換算すると1000kgに達します。
昨年のトップ2(バトンとベッテル)は1ストップ戦略を、3位のライコネンは2ストップ戦略を採りました。スタート時のタイヤ選択にも異なった戦略が見られました。大半のドライバーがミディアムタイヤでスタートした中、ヒュルケンベルグはハードタイヤでスタートし、2ストップ戦略を採り、4位でフィニッシュしました。
ハードとミディアム間の性能差は、ラップあたり1秒以上になりそうです。
■ピレリF1チームの紹介
ハイメ・アルグエルスアリとルーカス・ディ・グラッシ(F1テストドライバー)
昨年同様、ピレリは今年も2人の優秀なテストドライバーを擁しています。スペイン人ドライバーのハイメ・アルグエルスアリとブラジル人ドライバーのルーカス・ディ・グラッシです。ハイメは、今シーズン最初の2回のテストを完了し、ルーカスはシーズン残りのテストを担当する予定です。
彼らの作業は、プライベートテストを通じて、ピレリの最新型プロトタイプコンパウンドを評価することです。テストには、最新のレギュレーションに合せて改造された2010年型ルノーを使用します。プロトタイプタイヤで走行後、彼らは、コンパウンドの特性やさらなる改善の方向性についてピレリのエンジニアへフィードバックします。2人のテストドライバーの使用によって、22人のドライバー用にタイヤを開発する際に不可欠となる、2つの異なる考え方や意見がエンジニアに伝えられます。
ハイメは、2009年に最年少でFormula Oneへデビューし、トロ・ロッソでの2シーズンを経てピレリのテストドライバーになりました。ベストリザルトは、2011年のイタリアグランプリと韓国グランプリにおける7位です。スキルのあるレースドライバーであるとともに、彼はDJとしての才能にも恵まれ、スペインでチャート1位を獲得しています。
ルーカスは、2010年にヴァージン・レーシングからFormula Oneにデビューし、マレーシアグランプリで14位を獲得しました。彼は、2011年にピレリのテストドライバーになるとともに、耐久レースでのアウディのファクトリードライバーとなり、今シーズンのル・マン24時間レースで表彰台に上っています。
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