■中本修平
シニア・テクニカル・ディレクター
「先週のマニクールでのレースでは、チームは、さらに意義のあるステップアップができました。今季初ポイントを獲得できたのも、ファクトリーとテスト現場での日々の努力のおかげです。ジェンソンはいい走りをしてくれ、レース中の周回ペースには、勇気づけられました。さらにレース戦略もうまくいきました。中盤まではルーベンスのグリップ不足が心配でしたが、終盤にはその状況も改善されました。フランスGPはわずかな進歩とはいえ、チーム全体にとっては大きな意味を持っています。これにより、今週末のイギリスGPに向けて、さらなるポイント獲得を目指して自信を持って臨みたいと思います」
■ジェンソン・バトン
「イギリス人ドライバーにとって、イギリスGPが特別なレースであることは言うまでもない。僕らは日本のチームとはいえ、シルバーストーンからすぐ近くに本拠地を構えている。前戦フランスGPで、僕らは戦闘力を一段階上げることができた。進化を遂げつつあるし、シルバーストーンではいいレースができるはずだ。さらに1〜2ポイント取れる可能性も、あると思う。 非常に速いレーンチェンジのある、この高速サーキットが僕は大好きだ。ベケッツやストウは、偉大なコーナーと言うほかない。伝統もあるけど、依然としてF1ドライバーにとっては攻めがいのあるコースだ。特にベケッツの区間は、非常に難易度が高い。いくつかの複雑なコーナーが組み合わさっているし、ここを攻めるたびにF1がいかに速いか、そしてこのマシンを運転することがいかに特別なことか、思い知らされる。うまく抜けられると、心の底から笑顔がこぼれる。僕だけでなくほかのすべてのF1ドライバーにも、そんなスリルを与えてくれる場所なんだ。ここはいくつか抜けるところもあるけど、すべてが高速だから、オーバーテイクも大迫力だ。かつて1950年代や60年代のサーキットは、みんなこうだった。低速コーナーなんか、なかった。シルバーストーンの改修で、最後の2つのコーナーはかなり遅くなってしまったが、僕にとっては世界最高のサーキットのひとつだし、これからもずっとそうだと信じてるよ。 ここでの週末は、やっぱり特別だ。そしてイギリスのファンの応援は、決して侮れない。今年は4人もイギリス人ドライバーがいるし、この国のモータースポーツ振興のためにはすばらしいことだね。この週末はゲートを通過するたびに無数のユニオンジャックに遭遇し、いろんなイベントでファンとの交流も深められる。ここは僕の故郷だし、僕の原点なんだ。だから本当に、特別な感情が湧いてくるんだ」