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【F1ロシアGPの焦点】マネージメントの“スキル”が足りず、自分たちのマシンの速さについていけていないフェラーリ

2019年10月1日

「それでもゲインはわずかで、彼らは予想したよりずっと速かった」

XPB Images

 ハミルトンが目指したのは、フェラーリに大きく離されないこと。同時に、ミディアムの第1スティントを活かすため、タイヤをオーバーヒートさせないことが必須だった。

「ソフトには速さのアドバンテージがあるうえ、このコースでは2秒間隔でもついていくのもものすごく難しかった。だから僕は(2番手のルクレールから)3.3〜3.5秒遅れまで後退していたと思う。彼らについていくことが少し楽になったのは、ソフトの性能がわずかに落ち始めてからだ」

 27周目のVSCは、メルセデスにとって最高のタイミングで訪れた。しかし、もしもVSCやSCがなくとも、ハミルトンのタイムを見る限り第1スティントをさらに長く走ることは可能で、その場合には短い第2スティントをソフトで走り、ミディアムで周回を重ねたフェラーリを攻撃するチャンスが残されていた。

 メルセデスの勝利は幸運にも助けられた。しかし幸運がなくても、レース終盤には見事な接戦が展開されたはずだ。レッドブルのふたりはターン3でコーナリング性能を活かしてターン4でのオーバーテイクを何度か披露したが、果たして、メルセデスとフェラーリの間でも、タイヤのコンパウンドと履歴が大きく異なればそれは可能だっただろうか。

 メルセデスの作戦の強さは、守備範囲を広げつつ、攻撃のチャンスを残していたことにある。レースペースではフェラーリに比肩し得る、あるいは上回れる自信を持っているからだ。

 一方、予選で速いフェラーリの場合、レースでは前のポジションを“守る”ことが最優先。スタート直後にルクレールがベッテルを引っ張り、1-2番手のポジションを固めるという彼らの選択は、マシン特性を考えると間違ってはいなかった。ただし、再三指摘されているとおり、ふたりのドライバーにチームプレーを要請するにはマネージメントの力が弱すぎる──。ドライバーはふたりとも、チームのストラテジーを100%信頼することができないでいるのだ。だから、レース中の無線が頻繁になる。

「僕はセブにスリップストリームを与えるために左側にとどまった。彼が僕を抜いていくだろうということも分かっていた。僕らは、承知していたよ」と、ルクレールは説明した。彼らが事前に作戦を決めていたことは、レース中の無線──。とりわけ「シャルルを前に行かせろ」というベッテルへの指示──からも明らかだった。

XPB Images

 フェラーリの誤算は、いったん前に出ればベッテルは事前の約束など反故にするだろうと予想できていなかった点だ。もう5年も一緒に仕事をしているのに、キミ・ライコネンが常に従順だったおかげで、彼らはベッテルというドライバーを理解し切れていなかったのだろうか?

 ルクレールに対して「セブは次のラップで譲るよ」と伝えると同時に、チームはベッテルから「どっちにしても僕は彼(=ルクレール)を捕えてたんじゃない?」という反論を受け取っていた。「あと2周、引き離してからにしよう」と言ってベッテルはペースを上げ「(譲ってほしいなら)もっとギャップを詰めてくれ」と言う彼をエンジニアは説得することができなかった。「プランCを考える」と伝えるのが精一杯。プランCが意味するのはおそらく、ベッテルが前でもルクレールを先にピットインさせるという作戦だ。





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