最新記事
- グランプリのうわさ話:オースティン、コース...
- JRPA日本レース写真家協会が2024年モータース...
- ルーキーレース延期の理由のひとつはロジステ...
- ルノーの次世代F1パワーユニット救済を求める...
- 2025年用ピレリF1タイヤのテストにメルセデス...
- F1、巨大複合企業グループ『LVMH』と10年のグ...
- 【角田裕毅を海外F1ライターが斬る】マルコの...
- シーズン後の新『F1ルーキーレース』、2024年...
- F1パワートレイン事情:ハミルトンがアゼルバ...
- 「いじめに遭い、本当につらい時期があった」...
- 苦戦するチームに「特効薬はない」アルピーヌ...
- 松田次生のF1目線:ドライバーに求められるセ...
【F1チーム別技術レビュー:アルファタウリAT04(1)】“最も遅いマシン”の汚名を返上。イギリスの新フロアが転機に
2024年1月9日
2023年F1各マシンのシーズン通しての変化を、F1i.comの技術分野を担当するニコラス・カルペンティエルがまとめた。まずは、アルファタウリAT04の進化を、2回に分けて伝える。
────────────────────────────────
デビュー直後のアルファタウリAT04は、明らかに素性の悪いマシンだった。しかしシーズン終盤には、コンスタントにトップ10内に入るまでに進化を遂げる。グリッド上で最も遅かったのが、レッドブル、メルセデス、フェラーリ、マクラーレンに次ぐ、5番目に速いマシンになったのだ。着実な開発と、レッドブルRB19からいくつかのパーツを移植されたおかげだった。
シーズン開幕当初のAT04は、低速コーナーでのダウンフォースが明らかに不足していた。低速コーナーでは、ストレートや高速コーナーに比べて車高が上がる。その条件下で、一気にダウンフォースが減少する傾向があった。そのため開幕戦バーレーン予選での角田裕毅は、ポールシッターのマックス・フェルスタッペンに2秒802の大差をつけられていた。それが最終戦アブダビでは、両者の差は0秒523まで縮まっていた。
それだけの飛躍は、いかにして生まれたのだろう。最初からネタを明かせば、魔法などはない。忍耐強く、長く単調な開発作業を続けただけなのだ。
「我々はベストの状態からはほど遠く、かなり弱い立場で2023シーズンをスタートした。 言い換えれば、改善の余地はたくさんあったということだ」と、チーフレースエンジニアのジョナサン・エドルズは説明する。
「絶え間なく開発を続けたものの、コンスタントにポイントを獲得するまでには、かなりの時間がかかってしまった。たとえ低迷の原因を特定できても、その後には膨大な変更プロセスが待っていたからね。目標数値を変更し、新しい部品を設計し直し、製造し、ようやく現場に持ち込む。そのため9月のシンガポールまで、具体的な成果が出ることはなかったのだ」
大躍進したマクラーレンほどではなかったが、イタリアの小さな部隊が成し遂げた進歩は十分に印象深い。ポールタイムとの差を%で表示した以下のグラフで明らかなように、開幕戦ではアルファロメオ、ウイリアムズ、ハースに負けていたアルファタウリは、その後(いくつかのアップダウンがあったものの)予選Q3に進める車に生まれ変わった。
シーズン中のアップデートは、第3戦オーストラリアGPから始まった。現在のF1マシン開発の目玉であるフロアに重点を置いた改良だった。
3カ月後のイギリスGPでは、フロアとディフューザーにさらなる仕様変更が加えられ、エンジンカウル後端も形状変更された。その目的は、コーナリング時に起きるヨー運動(垂直軸を中心とした回転運動)の際に、前輪の回転によって発生する乱流の影響を軽減することだった。さらにフロアの端に沿って流れる渦の力を増大させ、特に旋回時にフロア下へ乱流が流れ込むことも、かなり防げるようになった。
テクニカルディレクターのジョディ・エギントンによれば、このフロア周辺への大幅アップデートが、AT04を理解する上での重要なステップとなったという。
「この改良版フロアが、私たちにとって新たなベースになってくれた。その結果、その後のすべてのアップデートはこのコンセプトに基づいて構築されるようになった。おかげで私たちは、こう断言できるようになったんだ。『うまくいっている。風洞実験で適用した哲学が、実走でもそのまま使えている。この方向に進み続けよう』とね」
(その2に続く)
この記事は f1i.com 提供の情報をもとに作成しています
(翻訳・まとめ 柴田久仁夫)
関連ニュース
9/20(金) | フリー走行1回目 | 結果 / レポート |
フリー走行2回目 | 結果 / レポート | |
9/21(土) | フリー走行3回目 | 結果 / レポート |
予選 | 結果 / レポート | |
9/22(日) | 決勝 | 結果 / レポート |
1位 | マックス・フェルスタッペン | 331 |
2位 | ランド・ノリス | 279 |
3位 | シャルル・ルクレール | 245 |
4位 | オスカー・ピアストリ | 237 |
5位 | カルロス・サインツ | 190 |
6位 | ルイス・ハミルトン | 174 |
7位 | ジョージ・ラッセル | 155 |
8位 | セルジオ・ペレス | 144 |
9位 | フェルナンド・アロンソ | 62 |
10位 | ニコ・ヒュルケンベルグ | 24 |
1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 516 |
2位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 475 |
3位 | スクーデリア・フェラーリ | 441 |
4位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 329 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 86 |
6位 | ビザ・キャッシュアップRB F1チーム | 34 |
7位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 31 |
8位 | ウイリアムズ・レーシング | 16 |
9位 | BWTアルピーヌF1チーム | 13 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 0 |
第18戦 | シンガポールGP | 9/22 |
第19戦 | アメリカGP | 10/20 |
第20戦 | メキシコシティGP | 10/27 |
第21戦 | サンパウロGP | 11/3 |
第22戦 | ラスベガスGP | 11/23 |