Toro Rosso関連記事
F1 Topic:なぜトロロッソ・ホンダはベルギーGPの初日、失速したのか
2018年8月25日
「フリー走行2回目で、われわれは相対的に競争力が落ちてしまった。その原因を今夜分析し、土曜日に備える必要がある」
F1第13戦ベルギーGP初日、トロロッソ・ホンダのチーフレースエンジニアを務めるジョナサン・エドルズは、そうフリー走行を評価した。ホンダの田辺豊治F1テクニカルディレクターも「クルマの仕上がりもまだ完璧ではないのですが、相対的な戦闘力をどう上げていくかが難しい」と語っていた。
両者が語る「相対的な競争力」とは、ライバルチームと比較したセクターごとの速さだ。しかし、初日のフリー走行のセクタータイムはFIAから公表されていない。そこで筆者が独自に入手した資料でトロロッソ・ホンダの初日のセクターごとの速さを分析してみたい。
・セクター1
ハートレー 31.057秒 12位
ガスリー 31.168秒 17位
・セクター2
ガスリー 45.549秒 11位
ハートレー 45.748秒 14位
・セクター3
ハートレー 29.203秒 16位
ガスリー 29.257秒 17位
このことからも、初日のトロロッソ・ホンダがセクター2は速かったが、セクター1と3でタイムをロスしていることがわかる。そのことはガスリーも次のように表現している。
「ハンガロリンクでは僕らはフォース・インディアより速かったのに、スパでは約1.4秒も遅い。スパに来る前から、このコースで困難な週末になると覚悟していた。このサーキットの特性が僕ら向きじゃないからね」
■最高速を出すにはスリップストリームが重要
スパのセクター1は、1コーナーを通過した後、レ・コームのブレーキングまで全開。その距離は2.015kmと全21戦中、2番目に長く、パワーユニットの性能が速さに大きく影響する。
しかし、ブレンドン・ハートレーは、「ストレートスピードはパワーユニットの性能だけでは決められない。空気抵抗のレベルで全然変わってしまう」と言う。
じつはフリー走行2回目は、スーパーソフトを履く前のソフトタイヤを履いたベストタイムでは、ガスリーは11番手につけていた。しかし、スーパーソフトでは15番手。
そのことをガスリーに聞くと「ソフトのときはトウ(スリップストリーム)についていたんだ」という。ストレートではパワーユニットの馬力よりもウイングの角度やスリップストリームにつくかどうかで簡単にスピードが変わる。
実際に最高速の順位を比較すると、ハートレーは時速338.1kmで7位、ガスリーは時速330.9kmで12位だった。しかし、最高速を出したときと、ベストタイムを記録したタイミングは必ずしも同じではない。したがって、最高速だけではパワーユニットの評価はできない。
もちろん、ストレートスピードを上げるためにダウンフォースレベルを削れば、コーナーが遅くなる。そのさじ加減が難しい。
さらに予選がスタートする午後3時の段階での降水確率は47%となっており、ウエットコンディションも考慮しなければならない。
果たして、トロロッソ・ホンダは予選に向けて、ダウンフォースをどこまで削ってくるのか、注目したい。
(Masahiro Owari)
関連ニュース
9/20(金) | フリー走行1回目 | 結果 / レポート |
フリー走行2回目 | 結果 / レポート | |
9/21(土) | フリー走行3回目 | 結果 / レポート |
予選 | 結果 / レポート | |
9/22(日) | 決勝 | 結果 / レポート |
1位 | マックス・フェルスタッペン | 331 |
2位 | ランド・ノリス | 279 |
3位 | シャルル・ルクレール | 245 |
4位 | オスカー・ピアストリ | 237 |
5位 | カルロス・サインツ | 190 |
6位 | ルイス・ハミルトン | 174 |
7位 | ジョージ・ラッセル | 155 |
8位 | セルジオ・ペレス | 144 |
9位 | フェルナンド・アロンソ | 62 |
10位 | ニコ・ヒュルケンベルグ | 24 |
1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 516 |
2位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 475 |
3位 | スクーデリア・フェラーリ | 441 |
4位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 329 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 86 |
6位 | ビザ・キャッシュアップRB F1チーム | 34 |
7位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 31 |
8位 | ウイリアムズ・レーシング | 16 |
9位 | BWTアルピーヌF1チーム | 13 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 0 |
第18戦 | シンガポールGP | 9/22 |
第19戦 | アメリカGP | 10/20 |
第20戦 | メキシコシティGP | 10/27 |
第21戦 | サンパウロGP | 11/3 |
第22戦 | ラスベガスGP | 11/23 |