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「ハミルトンは優勝ではなく完走を狙うべき」とスチュワート

2007年10月17日

 サー・ジャッキー・スチュワートは、F1タイトルを目指すルイス・ハミルトンに対し、決戦の場となる今週末のブラジルGPでは、分別を持ってドライブするようにと促している。前回の中国では、表彰台の頂上に立ってタイトルを獲ろうとする試みが失敗し、今季初のリタイアという結果になった。

 中国では5位に入りさえすればよかったのだが、ハミルトンはポールポジションを獲り、レースの前半を支配して、ウエットとドライの混じった難しいコンディションの中、ライバルのキミ・ライコネンとフェルナンド・アロンソを引き離していた。
 しかしながら、ルーキーの経験不足からか、タイヤ交換のためにピットインする途中、過度に摩耗したリヤタイヤのせいで、ピットロードからコースアウトしてしまった。これにより、ライコネンとアロンソはポイント差を縮め、タイトル争いを最終戦まで持ち込むこととなった。

 スチュワートによれば、ハミルトンはもはや、インテルラゴスで優勝を狙いたいという誘惑は無視すべきであり、歴史に自分の名を刻むのに必要なポイントを確保すべきだ、ということだ。

「彼がなすべきことは、レースを完走することだ。レースで優勝することよりもね」とスチュワートは、新しい自伝のプロモーションの際に、ロイター通信に対して語った。

「彼はレースで優勝する必要はないということを、頭に入れておく必要がある」

「若いドライバー、特にルイスほどのいいドライバーなら、“僕はレースに勝ちにいく”と言いたい誘惑にかられるだろう。しかし、彼が中国で別の見方をしていたら、彼はもうワールドチャンピオンになっていたはずだ。世界選手権というのは、勝つことも大事だが、成功し、達成することも重要だ。彼は1コーナーを無事通過して、それからレースで完走しなくてはならないんだ」

「ルイスにはワールドチャンピオンを獲る能力がある。彼はこのスポーツに入ってきた中で、私がこれまでに見た最高の若手ドライバーだ」とスチュワート。

「だが、結局のところ、(レースに)最もふさわしい形で対処できるだけの知恵が彼自身にあるのかどうかにかかってくるだろう」




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